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ブランドマネージャー・ファイナンス~医薬品の売上予測及び事業性評価の目的8

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これにグローバル製品の予測という部分を含めると、セントラルかローカルか(すなわち、本社で一括して予測を行うのか、それとも各国の販社に予測させるのか)という別の側面も生じてくることになります。
また、後ほど出てくる開発段階に関する考慮も必要になるでしょう。しかし、ここでは単純化のためにこの三者を比較します。

この三者の誰が売上予測をするにしても、それぞれ長所と短所とがあります。
これは突き詰めてみると組織デザインの問題でもあるのです。まずはそれぞれ、ガバナンス、情報量、動機形成、技能という側面を整理してみましょう。

ブランドマネージャー

<情報量>
市場に関する知識をもっとも多く有しており、その製品についてどの程度の需要があるのか、競合はどのように戦っており、自社の販売部隊の能力はどのような水準であって、この製品はどの地域でどのくらい売れそうかといった、細かい情報を排他的に持っています。

<動機形成>
目標としての売上予測は下げたいけれど、社内での投資を呼び込むためには自分の売上予測を高めに出したいとの動機が働き得ます。
自分の責任範囲が明確な分、自分の担当するプロジェクトの短期的な価値最大化が最大の関心事であり、自社内の他のプロジェクトは自分の競合であると考えます。

<ガバナンス>
情報の非対称性があり、主観的で恣意的な売上予測を立てても、経営層はそれを完全に否定することができません。

<技能>
売上予測の技能は必ずしも高くはありません。
また、現在の市場の情報にのみフォーカスしている可能性があり、遠い将来に対する関心が低いため、長期予測は経験が少なく技能も高くありません。

ファイナンス

<情報量>
市場に関する直接の情報は乏しく、製品についての技術的情報はほとんど持っていません。

<動機形成>
より経営層に近いボジションなので、ブランドマネージャーよりは長期的視点で予測を行う可能性があります。
また、各プロジェクトの比較を行うことができるポジションであり、売上予測のプロジェクト間および経時的な一貫性を維持することに関心があります。

<ガバナンス>
経営層の意向を受けて、予測を高めに設定する可能性があります。
つまり、全社的な目標のブレイクダウンとして各製品の売上高の目標を置き、それに合わせて売上予測を作成する立場にあるのです。
ただし、製品固有の情報もなく、プロジェクト一つひとつに対する責任もないので、非現実的な目標を設定しがちです。

<技能>
ファイナンスの知識に裏づけられた、売上予測のテンプレート作成などの技術的レベルはブランドマネージャーよりは高いと考えられます。
また、ブランドマネージャーよりは客観的な俺予測を立てられる可能性があります。

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