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価格感受性・購買主体・マーケットアクセス~医薬品の売上予測及び事業性評価の目的4

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競合製品の数が少なく、参入が予知できる

独占販売期間とも関連するが、まったく同じ化合物を用いた製品は、独占権が有効な期間中は市場に現れません。
しかしたとえば、化学構造を少しだけ変えて、特許侵害にはならないが自社製品と同じような作用機序をもつような化合物が市場に参入してくることは大いにありえます。

このような場合でも、臨床開発情報や特許情報などの開示情報などを分析することで、競合の参入の時期などをかなり正確に予想することができるのが医薬品の特徴です。

医薬品開発上絶対に必要なプロセスである治験は、倫理的な問題からその情報を常に公開しなければならないため、競合の動向をかなり正確に察知することができます。

新製品の浸透が遅い

ある患者が、今投与されている薬を別の薬に変えるにはそれなりの理由が必要であり、新発売された競合品が既存品と比較してある程度優れていても、今飲んでいる薬に代えてその競合品を採用するということはなかなか起こりません。

医師は使用経験が蓄積されている薬を処方する傾向にあり、その理由もあって新製品の浸透速度は遅く、売上がピークに到達するまでに5年から、時には10年以上かかるというのが医薬品の浸透の特徴です。

価格感受性・購買主体・マーケットアクセス

たとえば自動車のような、比較的高価であって、状況によっては必要性の度合いが高い商品を購入する場合でも、実際にその自動車を消費する主体(乗るという行為によって便益を得る者)とその自動車を選ぶ主体、そしてその自動車の購入の際に費用負担する主体は、通常は同一者、もしくは統一の家計です。

しかし、とりわけ先進国の医薬品市場において特徴的なのは、製品の消費主体、選択主体、及び費用負担の主体がそれぞれ別な主体として独立していることです。

たとえば日本であれば、製品の最終的な消費者は患者であるが、その患者は通常その投与される医薬品を選ぶことはできず、もっぱら専門家である医師の選択に委ねることになります。

ところが、その費用負担を医師が行うわけでもなく、状況次第で患者と保険者とが負担することになります。

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