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医薬品の売上予測とその特徴~医薬品の売上予測及び事業性評価の目的3

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医薬品の売上予測とその特徴

医薬品は他の非耐久消費財と異なる特徴的な性質を有している製品であって、売上予測を構築する際も留意しなければならない点がいくつか存在します。

医薬品が一般的な商品と大きく異なる点が、その極めて特徴的なライフサイクルです。
以下にその特徴をまとめてみました。

最初のキャッシュインまでの期間が長い

2015年に厚生労働省が策定した「医薬品産業強化総合戦略~グローバル展開を見据えた創薬~」によれば、新薬の開発期間は9年から17年間に及ぶといいます(厚生労働省2015)。

また、米国コンサルティング企業のDeloiteによれば、その期間は一般的に15年であるとしています(Deloite2015)。

これはこの間、原則的にそのプロジェクトによって、少なくとも売上の形でのキャッシュインが見込めないことを意味します。
したがって企業は発売までの期間中、ひたすらネガティブキャシュフローを蓄積させていかなければなりません。

独占的に販売できる期間が存在する

医薬品は別名「化合物」と良く言われますが、その製品の有効成分を何らかの化学物質であり、その「実施」は特許法その他の公的な制度によって保護されています。
この性質から、いくつかの特徴的なパターンがライフサイクルの中に表れます。

一つ目は競合の状況です。企業は独占的にその化合物を製造し販売することができるため、特許期間中は同一の化合物が別の会社から世の中に出てくるということはありません。
したがって独占権が行使できる期間内では、新製品は基本的に独占もしくは寡占の状態となります。

二つ目はその独占権が切れた時の売上への影響であり、多くの場合はただちに競合の参入を許すことになります。
この場合、米国のように先発品がほぼ完全に競争優位を失ってしまうような市場もあれば、日本などのように先発品が依然として競争優位を保つような市場もあります。

あるいは生物学的製剤などのように、そもそも技術的に後発医薬品を製造することがかなり難しい場合もあります。
しかし、そのような特殊な場合を除けば、程度の差はあれ、独占権の失効とともに先発品は後発品によって市場シェアを侵食されることとなります。

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