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マーケティング戦略構築・製造計画の立案~医薬品の売上予測及び事業性評価の目的2

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マーケティング戦略構築

研究開発投資の側面だけでなく、製品のマーケティングにおけるマーケティングミックスを決定する場面においても、売上予測及び事業性評価は非常に重要なツールです。

ある製品のマーケティング戦略を実施した場合に、売上がどのように反応し、結果としてプロジェクト内のNPVがどのように変動するかということを売上予測と事業性評価等を行うことによって、定量的に評価することができます。

例を一つ示すと、認知率が低い疾患の新薬を発売するにあたっては、疾患啓発プロモーションを発売前に行っておきたい・・・しかし、そのようなプロモーションは一般公衆を対象にした活動であり、大きなコストがかかり、それを行うことの必要性が十分に説明できなければなりません。

その際に、そのプロモーション活動に定量的な根拠を与えることができるのが、売上予測に基づく事業性評価なのです。
つまり、そのプロモーション行った場合と行わなかった場合におけるそれぞれの売上を予測して、どれだけの上乗せがあるのかということを説明することができれば、説得力のある議論ができるでしょう。

優れた売上予測のモデルというのは、さらにここから一歩進めて、そのモデルをただ眺めるだけでどこにマーケティングレバー(効率よく売り上げを伸ばすことができるような要素)があるのかということを探すことができるようなモデルです。

上の例で言えば、患者人口から始まる疫学モデルを構築したときに、患者人口と診断者人口との間に乖離がみられるとして、疾患啓発プログラムを行った場合に診断者人口がどの程度増えるのかということに関するアサンプションが適切に置かれていれば、そのプロモーション活動に対する売上高の感受性を知ることができます。

それが、たとえば医師に対するプロモーション活動を強化して、マーケットシェアを上げようとすることと比較して優れた選択であるかどうかが、一目瞭然となるのです。

このように売上予測と事業性評価とは、プロモーションの予算が限られているような場合には、売上高をKPIにして最適なマーケティングミックスを選択するための強力なツールとなり得ます。

これは、すでに上市されている製品のマーケティングだけに限りません。
どのような添付文書の表現になればどのような売り上げが期待できるのか、どのようなエンドポイントを治験に含めて、どのようなデータを作ればどのようなキャッシュフローに影響して、どのくらいプロジェクトの価値が上がるのかということを可視化することは、開発の方向性を商業的に誘導するという観点からも極めて重要です。

製造計画の立案

もう一つの重要な目的として、製造計画の立案があります。

製造計画を立てるためには医薬品の需要を読まなければなりません。
特に医薬品は供給不安があってはならない製品であり、需要の正確な予測は企業の社会的信頼という側面からも極めて重要なプロセスです。

一方で、特に新製品の上市の際には製品の需要を正確に読むことは難しくあります。
製造計画はこの製品需要だけでなく、チャネル充填や在庫管理等の流通ダイナミクス、製品の使用期限、在庫コストの最小化などの観点を織り込んで立案されねばなりません。

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