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より正確な売上予測の必要性~医薬品の売上予測及び事業性評価の目的10

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いつ売上予測を行うべきなのか

どのような社内プロジェクトも、そのプロジェクトの金銭的価値に関する情報を備えていなければなりません。
その情報がない状態では、そのプロジェクトに対して投資を行う理由を出資者に対して説明することができないからであります。

あるプロジェクトの価値は、売上予測と事業性評価とを行うことによって初めて算出可能であるので、社内のあらゆるプロジェクトは何らかの売上予測を備えていることが必須となります。

したがって、「いつ売上予測を立てるか」という問いを立てる場合は、「今、この段階にあるプロジェクトについて、どの程度の努力を払って、どの程度精密な売上予測を立てるか」という意味に捉えるべきです。
この「努力を払って精密な予測を立てる」という場合の精密さの程度には、粒度granularityという言葉が使われます。

プロジェクトの開発が進めば進むほど、そのプロジェクトの売上予測の粒度を上げてゆくことになる。その理由は以下の二点です。

利用可能情報の増大

一点目は、予測の粒度を上げることが可能になるということです。

すなわち開発が進めば進むほど、化合物がどのような顔貌をしているのかということが明らかになり、売上予測に使うことができる情報の量が増えてくるので、より粒度の高い売上予測を構築することができるようになります。

たとえば、Ⅱ相のデータが得られた時点で、自分たちの化合物の薬理学的な特性がより詳細にわかるようになった結果、有効性の観点から競合に対して上回っているので、予測マーケットシェアを引き上げる、というようなことです。

より正確な売上予測の必要性

二点目は、予測の粒度を上げる必要性が高まってくるということです。

開発段階が進めば進むほど開発費用は増大してゆくので、後期開発段階ではより正確な売上予測を行って、本当にそのプロジェクトを進めるべきかどうかに関する判断を誤らないようにしたい、という要請です。

Paulらによれば、各開発段階における平均開発コストは、非臨床で5百万米ドル、Ⅰ相で15百万ドル、Ⅱ相で40百万ドル、Ⅲ相で150百万ドルということであるので、相が一つ進むごとにおよそ三倍ずつ上がっていっています。

このように、売上予測の粒度は得られる情報の量とその経営判断における必要性の程度とによって定められます。

多くの企業では、プロジェクトをⅢ相に進めるという判断をしたときにブランドチームを設立して、市場調査などの本格的なコマーシャルインプットを開発部門に対して行ってゆくという方針を取っているようです。

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