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患者シェア~医薬品の売上予測(各論)12

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シェアという概念は、一つの市場を想定したときに、その市場内の顧客の製品の購買行動を、ある製品がどの程度占めているかということを示すものです。
シェアの考え方について簡単に触れておきましょう。

薬効群シェアと薬効群内製品

予測においては、シェアを薬効群シェアと薬効群内製品シェアとの二段階に分けて表現していました。

薬効群シェアとは、この場合、薬効群Yの治療患者全体に対するシェアを示しています。
薬効群内製品シェアとは、その薬効群Yの中で製品Xがどの程度のシェアを獲得するのかということを示しています。

具体的な例では、降圧剤市場にはカルシウム拮抗剤、ACE阻害薬、ARBが薬効群として存在し、ARBにはブロプレス、ディオバン、ニューロタンなどの製品ブランドがそれぞれあるということです。

二つの段階に分けて考えることのメリット

このように患者の治療選択肢を、薬効群と薬効群内製品との二つの段階に分けて考える方が、よりマーケットを理解しやすい場合があります。
なぜならばそれは、医師の処方動機の形成過程と強く関連していると考えられるからです。

医師における薬効群の選択は、主にその薬効群の持つ薬効そのもの、その機能価値に着目しての選択であるのに対して、薬効群内での製品の選択は、主にその製品を売っている企業であるとか訪問MRであるとかといった、いわば情緒価値により強く影響されての選択であると考えることができるのです。

もちろんこれはあくまでも相対的にそのように考えられるというだけで、医師の中には、たとえばニューロタンよりもブロプレスの方が有効性が高くて安全であると信じて処方行動を決めるものもあるでしょう。

しかし、同一薬効群内の製品同士の関係は、異なる薬効群の製品同士の関係と比較して、機能面で差別化されていないと考えるべきであるから、マーケティング戦略立案の上で、薬効群シェアの拡大を目指すことと、薬効群内の製品シェア拡大を目指すことを区別して考えるためにこの構築は意味があるのです。

そして、売上予測をこの構築に基づいて立てることによって、それぞれのシェア拡大による定量的なインパクトを評価できるのです。

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