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期間とインターバル~医薬品の売上予測(各論)1

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各論の第一部では売上予測について論じます。
まずはその仕様、つまり予測の表現の仕方について、どのようなものがあるのかということについてのイメージを持つことを目指します。

その上で、代表的な予測方法である疫学モデルと需要モデルとについて論じ、その後にそのモデルを構成するにあたって重要なインプットである市場調査、コミュニケーションツールとしてのターゲット・プロダクト・プロファイル、それらに関連して売上予測にとって特に重要な要素であるマーケットシェア、そして最後にリスク・不確実性について順を追って議論していきます。

予測の仕様について

売上予測は、それをみたい人とそれを実際に作る人とは異なることが多いです。
実務のプロセスにおいては、予測担当者が予測に関する依頼を受けるということによって作業が開始されます。

その段階では、依頼者がどのような形式で予測をみたいのかということを両者で合意しておくことが必要であり、このような形式は「仕様」などとよばれます。

売上予測の部署間での共有や、複数のプロジェクトの比較、そして予測の継続性を確保するために、この仕様が社内共通の雛形・テンプレートとして作られている場合も多いです。

仕様には、対象プロジェクト・製品や何の適応症についての予測をするのかということ以外にも、期間及び出力単位、地理的範囲などの情報は最低限盛り込む必要があります。

予測担当者は作業に取り組む前に、たとえば棒グラフにするのか折れ線グラフにするのかといったスタイルや、提出物のファイルの形式などについて要望があるかどうかについて丁寧に確認するのが良いです。

また、依頼する予測の仕様について、依頼者の側から依頼書を提出するという形にして合意を有形化しておくと、後からの食い違いを防ぐことができます。

それでは具体的に、仕様に含まれていなければならない要素について議論していきましょう。

期間とインターバル

我々が普通に「期間」という場合には、二つの要素を含んでいます。

一つは「予測の期間」、つまりたとえば来年から始まって15年後まで予測する、というような場合で、これは狭義の期間とでもいうべきです。

もう一つは月次、四半期、年次といったような「インターバル」にも関わるものです。
例えばインターバルは年、期間は2014年から始まって5年間というような具合です。
インターバルは年であれば1月から12月、もしくは決算年度(日本の多くの企業では4月から翌年3月まで)ということが多いです。

一方、期間はこのように絶対的に何年と決まっている場合もあれば、発売から特許切れまで、というような相対的な場合もあります。

売上予測の期間というのは、その売上予測を立てる目的によって決まってきます。
マーケティング戦略を練るためのものであれば、短い期間・短いインターバルの売上予測が、一つひとつの施策に対する市場の感度を評価するにあたって必要になってきます。

一方で、事業性評価や財務的な目的で予測を行う時には、製品ライフサイクル全般にわたる予測を立てる必要があるだけでなく、特許切れ後に売上がどのような推移をたどるのかということも大事です。

逆に、開発段階が早いプロジェクトの優先順位付けの場合には、化合物に関して得られる情報が少なく、またプロジェクトの漠然とした規模感が分かればそれでよい場合が多いため、ピーク時の年間売上の概算を評価するだけで足りる場合もあります。

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