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重要な基本的注意・妊婦・産婦・授乳婦への投与~医薬品添付文書6

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重要な基本的注意

重要な基本的注意」の項には、「重大な副作用又は事故を防止する上で、用法・用量、効能・効果、投与期間、投与すべきでない患者の選択、検査の実施等に関する重要な基本的注意事項」を記載している。

安全対策として必要な定期的な検査、患者に説明すべき事項などについて書かれていることがある。
近年は新発売段階で定期的な検査を実施するよう指示されたり、インフォームドコンセントを患者から得ることが推奨されたりしている医薬品が多くなっている。

相互作用

相互作用」は、「併用禁忌」と「併用注意」に分けて、相互作用を生じる薬剤名または薬効群名、相互作用の内容(臨床症状・措置方法・機序・危険因子など)を記載している。

近年、発売前に薬物動態が関係する相互作用について臨床薬理試験が実施されることがある。その場合は、薬物動態の項目に結果が記載されていることがある。

副作用

副作用」は、副作用発生状況の概要(調査症例数、調査の情報源、調査時期、記載時期を明記)を冒頭に記載する。

この概要は承認時、再審査終了時などに分けて記載されている。概要に続けて、「重大な副作用」および「その他の副作用」が記載されている。
重大な副作用は当該医薬品にとって特に注意を要する副作用などが記載され、副作用の発現機序、発現までの期間、具体的方策、処置方法、初期症状などが記載されている。

高齢者への投与

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高齢者への投与」では、他の患者に比べ特に高齢者で注意する必要がない場合以外は、「一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること」と記載される。

治験では高齢者を除外していることが多く、新発売時には高齢者のデータはほとんど得られていないため、製造販売後調査などの結果を待つことになる。
ただし、高齢者が投与対象の中心になる薬(例:アルツハイマー型認知症治療薬)では、高齢者の治験データがあることもある。

妊婦・産婦・授乳婦への投与

妊婦・産婦・授乳婦への投与」は通常、治験時には妊婦・授乳婦は対象から除外されることから、新発売時にはヒトでの情報はない。そのため動物実験から得られた情報をもとに記載される。
いずれにしても新発売時は情報が十分ではないため、妊婦・授乳婦に対して新薬を使用することは慎重でなければならない。

妊婦・授乳婦への投与の項は、市販後の臨床使用経験や疫学的調査などの情報に基づいて充実される。したがって、一般には古くから使用され、妊婦への投与において特にリスクを高めることがないという根拠のある医薬品を使用する。
ただし、てんかんなど妊娠時でも疾病のコントロールをしないと妊娠継続が危うい場合は、仮に疫学調査において奇形リスクが高くなるという報告があっても投与されることがある。
例えば、抗てんかん薬のデパケン錠(バルプロ酸ナトリウム)には、「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にも投与すること、と記述され、禁忌とはなっていない

また、妊娠に対する影響は、母体のみではない。例えば、チガソン(エトレチナート)では、精巣・精子の形態変化や精液への移行が認められていることから、パートナーが妊娠する可能性のある男性患者では、使用中および使用終了後も一定の期間は避妊することが求められている。
男性患者へのこうした影響については、妊婦・授乳婦への投与の項には書かれておらず、禁忌や重要な基本的注意に記載されている点に注意が必要である。

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