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リピッドマイクロスフェアー・リポソーム〜ターゲティング3

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リピッドマイクロスフェアー

リピッドマイクロスフェアーは一般的に大豆油と卵黄レシチンからなる粒子径約200 nmの脂肪微粒子で、O/W型エマルションを形成する。

リピッドマイクロスフェアーに薬物を封入したターゲット製剤はリポ製剤とよばれ、プロスタグランジンE1やデキサメタゾンパルミチン酸エステルを封入したものが上市されています。

プロスタグランジンE1は慢性動脈閉塞症に使用され、デキサメタゾンパルミチン酸エステルは関節リウマチに使用される

炎症部位では血管透過性が亢進しており、200 nm程度の微粒子キャリアーが血管外へ漏出しやすいことや、炎症細胞に貪食されることがターゲティングのメカニズムとなっている。

リポソーム

リポソームはリン脂質を水溶液中に懸濁して得られる細胞様の小胞体である
生体成分であるリン脂質からなるため抗原性が低いこと、脂溶性、水溶性、低分子、高分子を問わず、広範囲の薬物に何ら化学的修飾を施すことなく封入できる。

またリポソームを静脈内投与した場合、そのほとんどが細胞内皮系(RES)に捕捉されてしまうが、その表面をポリエチレングリコール修飾することによりRES取り込みの回避が可能となる。
このリポソームをステルスリポソームともいい、リポソームの表面修飾はリポソームの臨床応用を可能とするための重要な方法である。

ドキソルビシンを封入したリポソームはがんへのターゲティング製剤である。

一般に固形腫瘍は血管内皮細胞の細胞間隙が大きく、また、リンパが発達していないことから、血中からがん組織間質へ移行したリポソームは、管腔側に戻りにくく、腫瘍組織に蓄積しやすいという性質を有している。
これをEPR効果といい、腫瘍組織へのターゲティングの基本原理となっている。

さらにリポソームは、表面に抗体や腫瘍組織特異的なリガンドを結合させることにより、腫瘍組織へのターゲティングを可能とするキャリアーである。

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