HOME > すべての記事 > 承認申請に必要な書類 > 長期保存試験及び加速試験。承認申請に必要な書類(安定性試験)

長期保存試験及び加速試験。承認申請に必要な書類(安定性試験)

716view

安定性試験は3種類ある

新医薬品の安定性試験は、「安定性試験ガイドライン」[ICH Q1A(R2)]に基づき実施されます。
このガイドラインでは、目的を医薬品の有効性及び安全性を維持するために必要な品質の安定性を評価し、医薬品の貯蔵方法及び有効期間の設定に必要な情報を得るために行う試験と定義しています。

温度、湿度、光等のさまざまな環境因子の影響の下での品質の経時的変化を評価し、原薬については貯蔵条件、および有効期間またはリテスト期間(当該原薬が製剤の製造に使用できる期間)、製剤については貯蔵条件及び有効期間の設定に必要な情報を得るための試験です。

安定性試験には、長期保存試験、加速試験および苛酷試験の3種類があります。

■長期保存試験
申請する貯蔵方法において、原薬又は製剤の物理的、科学的、生物学的及び微生物学的性質が有効期間を通じて適正に保持されていることを評価する試験
■加速試験
申請する貯蔵方法で長期間保存した場合の化学的変化を予測すると同時に、流通期間中に起こり得る貯蔵方法からの短期的な逸脱の影響を評価する為の試験
■苛酷試験
流通の間に遭遇する可能性のある苛酷な条件における品質の安定性に関する情報を得るための試験であり、加速試験よりも過酷な保存条件を用いて行う

長期保存試験及び加速試験

■原薬について
原薬については、パイロットプラントスケール以上で製造された3ロット以上について試験を実施します。
測定項目、分析方法および判定基準はガイドライン(ICH Q6A, Q6B) に記載され、原薬中の分解生成物の規格はICH Q3A(R2)で議論されています。
保存条件は、一般的な原薬の長期保存試験では温度、湿度を25℃±2℃、60%RH±5%RHの条件下で12ヶ月(申請時点での最短試験期間)以上、加速試験では温度、湿度を40℃±2℃、75%RH±5%RHの条件下で6ヶ月実施します。

■製剤について
製剤については3ロットについて実施します。3ロットのうちの2ロットはパイロットプラントスケール以上とし、もう1ロットは小規模でも差し支えないとしています。
測定項目、分析方法および判定基準はガイドライン(ICH Q6A、Q6B)に記載されています。
製剤の長期保存試験では温度、湿度を25℃±2℃、60%RH±5%RHの条件下で12ヶ月実施します。加速試験は、温度、湿度を40℃±2℃、75%RH±5%RHの条件下で6ヶ月実施します。

苛酷試験

苛酷試験は、1ロットの原薬から原則として包装を除いた状態で試験を実施します。

保存条件は、加速試験より過酷な条件で実施し、原薬の安定性プロファイルについての情報をつかみます。
分解生成物の同定や分解経路を判断するのに役立ちます。通常、高温、高湿度、酸化、光による影響を検討します。

光安定性試験の条件は「新原薬及び新製剤の光安定性試験ガイドラインについて」(ICH Q1B)に定められています。
製剤の場合も同様で、1ロットの製剤から原則として包装を除いた状態で実施します。

>> 「現役薬剤師の転職体験談」に進む

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

掲載中の案件一覧

「承認申請に必要な書類」カテゴリの関連記事