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塩・結晶系スクリーニング~代表的なスクリーニング法4

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物性試験

物性試験については、物性関連のHTPスクリーニング系を使用し、当該化合物の物性による吸収などに及ぼす影響からの薬効・毒作用への関連を示唆し、さらには将来の製剤設計研究に貢献することがあげられる。

物性評価項目としては、溶解性、結晶性、結晶形、粒度、粒子径、Log P、pKa、安定性(原薬、生理的条件下、投与液)、光安定性、UV吸収、融点、吸湿性、純度・構造確認、剤形予備検討、分析法などがあげられる。

これらの試験項目は、当該化合物の特性、薬効・毒性試験のデータの状況などにより、順番は前後されて実施されることが多い。

塩・結晶系スクリーニング

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医薬品開発を迅速かつ効率的に進めるには、開発する原薬の基本形となる塩形と多形選定が重要な鍵を握っている。

探索の物性プロファイリングにより、化合物の基本物性が明らかにされ、化合物を粉体で扱う次段階では、微量に試料による塩形、結晶形検討のためのスクリーニングが重要である。医薬品は複雑な化学構造を有することから、結晶多形の出現頻度の高いことは古くから知られており、医薬品の80%以上に多形が存在すると言われている。

このため、開発研究の始動に際しては、塩形・結晶形などの開発基本形をどのように設定するかが重要なポイントとなる。まず塩形スクリーニングなどによって塩形を定めた後に、決定された塩形(またはフリー体)を用い、結晶多形の探索のためのスクリーニングを実施することが必要とされる。

そして、多形スクリーニングによって発見された結晶形のそれぞれについて、物性を精査し安定性順位などを決定する。
一般的には、安定形は準安定形と比べて溶解度や溶解速度が低下するように、経口吸収性は不利になるものが多いが、安定性の視点からは開発基本形に選定されることが多い。
この段階で、結晶形を十分に精査して選定した場合でも、時には開発の後期段階や上市後に、さらに安定な結晶形が突如出現し、開発結晶形が製剤を変更しなければならないような事態に陥ることもある。
有名な事例として、エイズ治療薬リトナビル(Ritonavil)の例があげられる。

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