HOME > すべての記事 > 代表的なスクリーニング法 > 化合物を使わないバーチャルスクリーニング~代表的なスクリーニング法2

化合物を使わないバーチャルスクリーニング~代表的なスクリーニング法2

616view

ロボットによる効率化・省力化

かつては、手作業で行われていたスクリーニングは、最近はHTS(ハイスループット・スクリーニング)と呼ばれる省力化された方法で行われている。
HTSとは、ロボットを用いて短期間で膨大な数の化合物をin vitro試験で評価する大量高速スクリーニング法で、1日で10万個以上の検体を評価することも可能になっている。

この方法によりリード化合物が発見される確率は0.1%以下といわれている。
このようにして得られたリード化合物が開発へと進む確率は、期待よりもずいぶん低い結果になっており、より高き確率でリード化合物を発見することができるようなHTS技術の改良が行われている。

化合物を使わないバーチャルスクリーニング

kagaku4

コンピュータ技術の発展とタンパク質の立体構造関連データベースが充実されていることにより、実際に化合物を取り扱わずにコンピュータ上で仮想的に行うバーチャルスクリーニングが実施されている。
これは創薬ターゲットとなる酵素や受容体などのタンパク質の立体構造情報を利用し、そのタンパク質により強く結合することができるような低分子化合物の化学構造をコンピュータ上で選び出してから、実験により生物活性を確認することによりリード化合物を見出すことを目指す方法である。

薬効スクリーニングに用いられる代表的なアッセイ方法

これまで開発された医薬品は、生体分子である酵素、受容体、核酸、イオンチャンネル、トランスポーターなどを作用標的(ターゲット)として薬効を示すものが多い。

薬効スクリーニングでは、ターゲットの機能を効率的に評価するためのアッセイ系の設定が重要である。
アッセイ法はさまざまなものがあるが、酵素、受容体、核酸、イオンチャンネルなどのタンパク質を用いる方法があげられる。

以下のような代表的なアッセイ法が使用されている。

・結合試験法
受容体、イオンチャンネルなどの生体内ターゲット分子とリガンドとの結合を指標にしたアッセイ法である。結合試験では、作動薬として機能するものと拮抗薬として機能するものの判別ができないので、細胞を用いて阻害作用や促進作用などの機能評価を実施する。

・酵素法
酵素の活性を指標にしたアッセイ法である。単離酵素などを用いて、化合物の阻害作用あるいは活性化作用を評価する。また、薬物の代謝の影響を確認するために薬物代謝酵素シトクロムp450の阻害作用をスクリーニングに組み込むことも多い。

・細胞を用いる方法
単離細胞などを用いて、細胞そのものにおける阻害作用あるいは促進作用などの機能を評価する。

・摘出標本を用いる方法
動物の血管、心房、回腸などの摘出標本を用いて、in vitro系で生理活性を評価する方法である。in vitroスクリーニングでの化合物活性を薬理学的に評価することにも用いられる。

・動物個体を用いる方法
上記のスクリーニングで評価された薬理活性を、病態動物を用いて評価する。マウス、ラット、ウサギ、イヌなどの種々の動物が用いられる。薬物の体内動態、安全性などのスクリーニング評価にも用いられる。薬物の体内動態、安全性などのスクリーニング評価にも用いられる。

>> 「現役薬剤師の転職体験談」に進む

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

掲載中の案件一覧

「代表的なスクリーニング法」カテゴリの関連記事