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創薬研究と医薬品開発~スクリーニングの対象となる化合物の起源1

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評価(スクリーニング)

酵素や受容体などの創薬のターゲットに対して阻害作用や活性化作用を持つ新規化合物を見出すには通常多くの化合物をそのターゲットに対する評価(スクリーニング)にかける必要がある。
さらに見出された活性を向上して、類似の酵素や受容体との選択性を持たせなければならない。

従来、薬の起源は天然資源から得られ、医薬品の生物素材には植物、微生物、動物、海洋生物などがあり、医薬品素材の多くを占めている。
しかし、天然物そのものを利用して医薬品にすることは、原材料の確保、開発時期が確定できないなどの課題が多いために、多くは新薬のリード化合物として活用している。

有機化合物の構造と生物活性には、相関性があるとの考えに基づいてシード化合物を効率的に探索するために、多様な構造を有するできるだけ多くの化合物をスクリーニングすることが必要である。

創薬研究と医薬品開発

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医薬品の研究開発の進め方には、大義王道があるわけでなく、研究目標、研究開発の進め方、製薬企業の考え方・取り組み方法などさまざまなものがある。

創薬研究なる言葉も頻繁に使われ、新規化合物の発見から開発研究後期まで含めた概念として用いている場合もある。
しかし、探索段階と開発化合物決定後以降の段階には異なる側面が多々あることから、探索段階を含む医薬品研究を創薬研究とよび、それ以降を医薬品開発とよぶことが多い。ここでは、探索段階を含む医薬品研究を創薬研究(創薬)とよぶことにする。

創薬における探索研究の到達点は、医薬品の候補となる化合物を発見することである。
創薬研究においては、病気の概要や薬の有効性、体内動態、安全性だけでなく物理化学的特性、生化学特性に関する知識を有していることも重要でかつ大変役に立つことである。

探索研究を始動する前には、目的とする薬物治療領域で効果を導くための作業仮説を立てて、それをもとに準備する。
始動後は化合物を網羅的に調べていく探索スクリーニングが実施されることになる。

探索スクリーニングで使用される創薬ツールとしては、化合物ライブラリー、分子設計からの化合物情報、CC(コンビナトリアルケミストリー)、CADD(コンピュータ支援薬物デザイン)を使用したバーチャルスクリーニングからのシード化合物創出などがあげられる。

また、あらかじめ設定した基準を満たす薬物(リード化合物)が発見されると、その構造を改良し、より目標に合致した化合物の探索と構造活性相関研究、最適化研究(リードオプティマイゼーション)が実施される。
最適化研究では、主には小規模なin vitro試験、in vivo(動物)試験、体内動態評価試験、物性試験(溶解性、膜透過性など)、塩・結晶形スクリーニング試験などが実施される。

探索研究では最終的には臨床で有効性が期待される数個化合物とバックアップ化合物が絞り込まれ、次の開発研究に進められる。

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