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製剤の有効性と安全性の評価法〜代表的な製剤の有効性と安全性評価法1

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創薬段階で絞られた開発候補化合物

創薬段階で絞られた開発候補化合物は、医薬品製剤として有効かつ安全に医療に使われ、医薬品製造から使用に至るまでの期間、品質が保持されなければならない

原薬および最終製剤の組成、製造方法および規格に関する技術資料のCMC(Chemistry, Manufacturing and Control:化学、製造および品質管理)から見れば、原薬および最終製品(医薬品製剤)の品質を維持することは信頼性保証につながる。
従って、医薬品製剤は、原薬や製剤の有効性、安全性、安定性に関する非臨床試験と臨床試験の結果を、医薬品承認申請書および承認申請書添付資料として厚生労働省に申請し、審査を経て医薬品製造販売承認を得たものでなければならない

製剤は通常3年の保存期間が求められ、その間、治療において有効性と安全性が保証されるのが前提である。
このような品質を得るには、目標とする製剤の設計が肝心である。
製剤設計は対象とする疾患に適した剤形で有効性、安全性が見込まれる製剤研究を意味する。

製剤設計の例としては、原薬の物理化学的評価に基づく安定性や溶解性の改善、剤形からの溶出制御による吸収性の改善がある。
また日本薬局方の一般試験法には、製剤試験法が収載されており、剤形ごとに必要な試験法が規定され、代表的な製剤の有効性と安全性評価法にもなっている。

製剤の有効性と安全性の評価法

疾患に適した剤形には、いろいろな製剤が開発され、その用法・用量もさまざまである。
製剤の有効性、安全性を確保できて医薬品となるが、それぞれの製剤に応じた評価方法が必要になる。

・経口固形製剤

経口投与により消化管から薬物を吸収させる経口固形製剤には、散剤、顆粒剤、細粒、丸剤、錠剤、カプセル剤などがあるが、これらは吸収、分布、代謝、排泄といった薬物動態などの生物学的特性を見て有効性を評価することになる。
一方、これらの製剤は原薬と賦形剤などの添加物の混合であるから、原薬の安定性、溶解性、混合性、用量調節性などの物理化学的特性を見ることで有効性、安全性を評価する。
崩壊試験、溶出試験、製剤均一性試験は、経口固形製剤の有効性、安全性を評価するのにしばしば用いられる。

経口固形製剤は、一般に添加物と原薬の反応が遅いため、反応を見逃し、結果、医薬品開発で重大な損失を被ることがある
このような損失を起こさないようにするには、医薬品開発の初期段階で少量の原薬を用いた配合試験(原薬に添加物を配合して、原薬や配合物の変化を見る試験)を行ない、経口固形製剤の有効性と安全性に関わる考察を十分に行っておくことが必要になる。
ここで、医薬品開発の初期段階で原薬の有効性、安全性を評価するのに必要となるのは、外観変化、吸湿変化と分解生成物の種類と濃度の変化を調べることである。

また、原薬と添加物との相互作用では反応や複合体形成が生じ、その結果、未知物質が発生したり、薬物の溶出を促進もしくは阻害させる場合が考えられる。

・半固形製剤

軟膏剤、貼付剤、坐剤などの半固形製剤は、使用目的にあった製剤であるかを稠度や硬度などのレオロジー特性評価試験を行い、有効性、安全性を評価することになる。
原薬と添加物との相互作用は保存剤を用いた場合に起こりやすい。

・注射剤

注射剤は無菌製剤であるため、無菌性を保つことが有効性、安全性には不可欠な要素である
そのために、注射剤製造工程も無菌性を保証しておかなければならない。
また、不溶性微粒子試験や不溶性異物検査で微粒子や異物の混入がないことや注射用ガラス容器試験や輸液用ゴム栓試験で溶出物がないことを確かめ、安全性の評価を行う。

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