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アイデアの着想(資料作成)〜臨床試験の目的と実施概要2

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1989年にわが国最初の「医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)」が出され、臨床試験が倫理性を配慮して科学的に実施するために遵守すべき事項が定められた。
さらに、1990年に医薬品開発の国際的なハーモナイゼーションをもとに、新GCPが実施され、2003年には医師主導の治験が追加され、今日の規制となっている。

わが国の治験については国際的なハーモナイゼーション(ICH)が推進される中、新GCPへの対応の難しさから厚生労働省へ治験の届出数が減少している現状がある。
この問題はわが国の治験が米国やECと比べ、高いコスト、遅いスピード、低いクオリティであることに原因の一端があると考えられている。

この解決には、第1に多施設共同治験の治験審査委員会(IRB:Institutional Review Board)における治験実施計画書(プロトコル)の審査の効率化を図ること、第2に製薬企業(治験依頼者)と実施医療機関の臨床業務を補完するために、CROやSMOによる支援、さらには治験全体をコーディネートするCRCによる治験の円滑化を図ることが必要になると考えられている

このような問題解決を通して医薬品のグローバル開発が効率よく進められるようになると思われる。

治験実施の概要

治験実施の概要は「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」の運用を参考にして、医薬品申請書の資料となる臨床試験成績の収集を目的に実施する臨床試験、すなわち治験の実施体制を基に説明する。

治験の実施や報告書の信頼性は、GCPに従って実施することで基本的には確保できるが、それには治験依頼者(製薬企業)と治験実施機関との間の連携が鍵となる。

アイデアの着想(資料作成)

臨床試験は臨床研究に含まれ、内容的にはin vitro実験や実験動物を用いたin vitro試験によって裏付けられた試験結果をヒトを対象とした試験で実証できるかである。
そのためには、まず治験依頼者は治験の依頼および管理に係る業務に関する業務手順書の作成を行うことから始める。

治験依頼者が製薬企業であるなら、研究開発部門がこれにあたるが、治験業務を行うのに必要な専門的知識を持った者を大学や研究機関から確保しなければならない

次に、治験薬の物理的、科学的および製剤学的性質や前相までの試験成績(第Ⅰ相試験の場合は臨床試験で得られた結果)などをまとめた治験薬概要書の作成が必要になる。

治験薬概要書は治験実施機関に配布されるが、治験薬の品質、有効性および安全性に関する新たな情報が得られた場合は業務手順書に従って訂正しなければならない。

また、治験依頼者は、インフォームド・コンセントを得るための説明文書を作成するが、製薬企業は必要な資料・情報を治験責任医師に提出し、作成に協力することになる

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