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臨床試験のバイオマーカー~臨床開発の展開と目的8

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バイオマーカー

臨床試験のバイオマーカーにはさまざまな項目があるが、それらは一様にその物質と疾患の薬効を測定する指標(評価項目)として使用されている。
評価項目は、主要評価項目(Primaryendpoint)と副次的評価項目(secondaryendpoint)に分けることが可能である。
薬効の評価を行うにあたっては、対象となる疾患がどのような指標で評価をされるべきか知る必要がある。
通常、疾患特異的な評価項目が存在し、これを用いて評価を行うことが多い。

 

代替となる評価項目が用いられることが一般的

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ただし、これらの評価項目はすべて、いわゆる真の評価項目(trueendpoint)となっているのが理想であるが、通常の臨床試験の実施期間においてこれを用いた評価を行うことは容易ではなく、代替となる評価項目(surrogateendpoint)が用いられることが一般的である。
真の評価項目が生存期間の延長、あるいは死亡となる疾患が多いが、被験者が亡くなるまで試験を行うことは容易ではない。
したがって、生存期間の延長のsurrogateendpointが臨床試験での主要評価項目となるが、研究者が勝手に決めてよいわけでなく、科学的に検証(バリデーション)された項目を選択する必要がある。

 

具体的な評価項目

次に、具体的な評価項目をいくつか示す。
糖尿病の疾患の主体は膵臓のβ細胞からのインスリンの分泌の低下である。
これによって血糖値の上昇が引き起こされ、さまざまな合併症が生じる。
大血管炎として心筋梗塞や脳梗塞、微小血管として腎不全、網膜症、あるいは末梢神経障害などがある。
これらの合併症が最終的に生命予後に影響を及ぼすことは周知の事実であるが、一方でこのような指標をもとに臨床試験を行うことは時間的制約から容易ではない。

このため、糖尿病の臨床試験ではHbA1cを主要評価項目とした臨床試験が実施されることとなり、その評価期間も24週程度である。
糖尿病の臨床試験でこのようなバイオマーカーを用いるのは、HbA1cが糖尿病の合併症との相関があるという疫学的事実があるからであり、すべてのバイオマーカーの選択には適切な科学的根拠、すなわち疫学的な根拠が不可欠である。

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