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探索的な臨床開発ステージにおける位置づけ~臨床開発の展開と目的6

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探索的な臨床開発ステージにおける位置づけ

臨床第Ⅰ相試験からPOC取得までの期間は探索的な臨床開発ステージと位置づけられ、標的分子に関する学びの時期である。
そのなかで、第Ⅰ相試験は被験物質の安全性、忍容性、PK、PDの情報を統合して理解し、その関係を定量化することにより、非臨床試験から患者でのPOC確認のステージへの橋渡しのステージと考えることができる。

さらに、得られる初期の安全性情報は、第Ⅱ相以降の臨床試験のために必要な用量範囲の忍容性を決定し、予期される副作用の性質を判断するために使用される。
一般に臨床第Ⅰ相試験では、予想有効曝露量(Cmax,AUCなど)、毒性試験結果(最大無毒性量での曝露量など)を勘案し、第Ⅱ相以降の安全性を確保するのに十分な曝露量での安全性、忍容性が検討される。

 

臨床第Ⅰ相試験の位置づけ

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臨床第Ⅰ相試験の位置づけは、有効性・安全性の観点から、第Ⅱ相試験の最適化に繋がり、臨調開発を進める上での基礎を与えることになる。

臨床第Ⅰ相で行われる上述の初期忍容性試験のほかに、臨床薬理試験として、通常、薬物相互作用試験、肝・腎機能障害患者でのPK試験、QT/QTc評価試験、最終製剤の食事の影響試験などが臨床開発と並行に行われる。
これらの試験は臨床で推奨する用法・用量の根拠を与え、使用上の注意を規定する上で重要な試験である。

 

臨床第Ⅱ相試験

臨床第Ⅱ相試験の特徴は、患者を対象とした初めての試験ということである。
一般に健康成人を対象とした第Ⅰ相試験が実施されたあとに、患者を対象とした試験が可能となる。
すなわち、非臨床試験で実施されたさまざまなデータが、本当にある特定の疾患をもつ患者で再現可能か、薬効を示すことができるのかを患者で初めて確認するための試験となるしたがって第Ⅱ相試験は、その後の開発において非常に重要な意味の候補となる物質(以下、物質)が「種の起源」のようにまさに「淘汰」される試験でもあり、多くの医薬品開発では、この段階で開発の中断を余儀なくされることになる。
これはいわゆる「かずら橋」を渡るようなもので、いつ切り落とされるかわからない状況ともいえる。

現在では、淘汰されないようさまざまな検討が第Ⅱ相試験を開始するまでに行われている。
しかし、第Ⅱ相試験の実施にあたり、試験の成功を目指した慎重な計画立案が必要であるのは言うまでもない。

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