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排泄経路等の確認・反復投与試験 – 臨床試験の基礎知識4

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排泄経路等の確認

治験薬の尿中回収率からその治験薬の排泄経路を確認することができる。つまり尿中に治験薬が大量に排泄されていれば(尿中回収率が高い場合)、その治験薬の主たる排泄経路は腎臓であることがわかる。腎排泄型の治験薬の場合、その腎排泄機序が糸球体ろ過型なのか、尿細管分泌型なのか、またはその両者の混合型なのかは、通常、同一被験者に治験薬を単独投与した場合と、尿酸排泄薬プロベネシド(Probenecid)を併用投与した場合とを比較し、そのPKパラメータを解析することで確認できる。このように同一被験者に、一定の期間を空け、そのPKパラメータを解析することで確認できる。このように同一被験者に、一定の期間を空け、治験薬等の被験物質を繰り返し投与する方法をCross Over法という。Cross Over法は、個体差によるバラツキを最小限に止める優れた方法であり、第?相試験でしばしば用いられる。一方、尿中回収率が低い場合には、その治験薬は胆汁排泄型であり、糞便中に排泄されていることが推察できる。
 

食事がPKに及ぼす影響

治験薬が経口剤の場合、治験薬のPKが食事の影響を受けるかどうかを確認する試験を実施する。その方法は、前述のCross Over法を用いて、同一被験者に空腹時の条件下と食後の条件下に治験薬を日を変えて2回投与する。投与量は、推定通常用量で行われる。得られたPKパラメータから、治験薬投与に際しての食事条件が決定される。例えば、食後投与のほうが治験薬のPKプロファイルが優れていれば、その治験薬の投与方法は、通常、食後投与を設定される。
 

剤型の決定、その他

この段階で治験薬の剤型が決定されていないか、あるいは複数ある場合も、剤形ごとの単回投与試験をCross Over法で実施して、得られたPKプロファイルから治験薬の剤形を決定する。
さらに、単回投与試験においては、治験薬の血清蛋白結合率、治験薬の代謝産物の測定も行う。
 

体内への蓄積や、長期投薬の有害事象を確かめる反復投与試験

単回投与試験が終了し、期待されたPKプロファイル、つまり薬効が期待される用量域で用量相関が認められ、かつ安全性が確認できたなら、次のステップである反復投与試験に移行する。
反復投与試験の1回投与量は、非臨床試験成績と単回投与試験で得られたPK成績から、推定通常用量を中心にその上下2用量(推定最小有効量と推定最大有効量)の3用量が通常選択される。1日の投与回数は、単回投与試験から得られたPKパラメータの血中半減期(t1/2)を基に決定される。投与期間は、治験薬の種類とその対象となる疾患の治療日数を基に決定される。
本試験においても、単回投与試験と同様に、治験薬を反復投与した際のPKプロファイルを明確にするために、定期的な採血、採尿や有害事象の観察・検査が行われる。

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