HOME > すべての記事 > 臨床試験・非臨床試験 > 治験に関する倫理規定と実施基準を念頭に – 臨床試験の基礎知識2

治験に関する倫理規定と実施基準を念頭に – 臨床試験の基礎知識2

613view

 

治験に関する倫理規定と実施基準を念頭に置いておく

治験とは、医薬品の製造販売承認申請の際に厚生労働省に提出すべき資料のうち、臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする臨床試験のことを指していう。
治験は、被験者(健康人・患者)の人権を擁護するために「ヘルシンキ宣言」に基づく倫理的、科学的な配慮と対応がなされ、さらに「医薬品の臨床試験の実施の基準」(GCP)を遵守して実施されなければならない。
 

臨床試験を含む医学研究の倫理的基板がヘルシンキ宣言

ヘルシンキ宣言(Declaration of Helsinki)は、1964(昭和39)年にフィンランドのヘルシンキで開催された第18回世界医師会総会(WMA:World Medical Association)で採択された、ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則である。このヘルシンキ宣言は、1975(昭和50)年(東京)、1983(昭和58)年(ベニス)、1989(平成元)年(九龍)、1996(平成8)年(サマーセットウエスト)、2000(平成12)年(エジンバラ)、2002(平成14)年(ワシントン)、2004(平成16)年(東京)、2008(平成20)年(ソウル)にて開催されたWMA総会において、改正・修正・追加され、現在に至っている。
この宣言は「A.序言」、「B. すべての医学研究のための基本原則」および「C.メディカル・ケアと結びついた医学研究のための追加原則」から構成されている。
 

倫理的、科学的な治験の実施を規定し、治験の信頼性を保つGCP

医薬品の臨床試験の実施の基準(GCP)は、治験および製造販売後臨床試験に関する計画、実施、モニタリング、監査、記録、解析および報告等に関する遵守事項を定め、被験者の人権、安全および福祉の保護のもとに、試験の科学的な質と成績の信頼性を確保することを目的とするものである。
 

最初のGCPは行政指導でスタート

この基準は1989(平成元)年10月2日に当時の厚生省薬務局長通知として発出され、翌1990(平成2)年10月2日以降に開始された治験から適用された。一方、時を同じくして、日・米・EU三極の新医薬品承認審査関連規制の調和を図り、試験成績の国際的な相互受け入れ、承認審査の迅速化等を目的として日・米・EU医薬品規制調和国際会議(ICH)が創設され、1991(平成3)年11月にベルギーのブリュッセルでその第1回国際会議が開催された。ICHにおいてGCP(ICH GCP)が日・米・EU三極の合意を見たことから、日本のGCPもICH GCPを取り入れる必要性が生じ、一層の信頼性を保証する観点からもGCPの法制化が必要となった。
 

法制化とともに国際基準に準拠した現行GCP

以上の経緯を踏まえ、GCPは1996(平成8)年6月の薬事法改正により法的に位置づけられ、1997(平成9)年3月の厚生省令第28号で定められた。現在適応されているGCPは、2003(平成15)年6月の改正(新GCP)を経て、2008(平成20)年2月の厚生労働省令第24号で定められている(改正GCP)。

>> 「現役薬剤師の転職体験談」に進む

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

掲載中の案件一覧

「臨床試験・非臨床試験」カテゴリの関連記事