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研究開発の成果を特許で守る – 非臨床試験8

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GLPに則っているかどうか、実地調査が行われる

開発が終了し、承認申請の審査のために提出されたGLP適用承認審査資料のGLP適合性の確認は、厚生労働省が医薬品医療機器総合機構に委託する書面調査および実地調査により行われる。当局の審査が順調に進むには、これらの調査に合格する必要がある。
以上述べたプロセスにより非臨床試験をクリアして選ばれた開発化合物が、本当に医薬品として役立つ可能性があるか否か、すなわち安全性とともに目的とする薬理作用を示すか否かは、臨床試験で検討されることになる。このことはスクリーニング法が適切であったかどうか、言い換えれば、創薬ターゲット(標的)分子の選択が正しかったかどうかが証明されることになる。
 

研究開発の成果を特許で守る

特許で守られるのは出願してから20〜25年間
研究の過程でなし得た発明(例えば、化学物質、その他製造法や用途、製剤、疾患モデル動物、スクリーニング法等)を権利として保護するために、特許出願が行われる。出願した発明が特許として認められれば、特許法により出願の日から20年間保護される。しかし、医薬品の場合、特許として認められても製造販売承認まで臨床試験に長期間を要するため、この間利益を享受することなく特許期間が失われる。この失われた特許期間を5年を限度に回復する特許存続期間延長制度が適用になるので、最大で25年間保護される場合がある。これは企業にとって大きな財産となる。
 

特許を受けるための要件

特許を受けるにはいくつかの要件を満たす必要がある。「産業上の利用可能性」は、発明が産業として利用できることで、特許法が産業の発達を目的とする法律であることから当然の要件といえる。なお、医療業は生産業ではないため、産業に該当しないとされており、治療法や診断法は特許の保護対象とはなりえない。「新規性」は、発明が新しい物や方法であることで公然と知られたものや刊行物に記載されたものは除外される。「進歩性」とは、同業者がすでに知られている発明から、容易に到達できる発明ではないことを意味する。「最先の出願」は、同じ内容の発明の出願が競合した場合には、1人でも先に出願した人に権利を付与することで先願主義という。これに対し、先に発明した人に権利を付与することを先発明主義といい、米国のみがこれを採用しているが、近いうちに先願主義に統一される方向にある。
 

特許で勝負!が可能なのが医薬品

医薬品の特許は、1つの製品を保護するのに必要な特許の数が、電気製品等と比べて非常に少ない点で独特である。これは個々の特許の持つ効力が強いことを意味し、極端な場合、1製品1特許での商売も可能である。

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