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物理化学的試験・安定性試験など各種試験について – 非臨床試験5

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物理化学的試験で化合物の構造と品質の基準を決める

化合物の各種の物理化学的データを測定する目的は、化合物の構造を決定するためと将来の医薬品である化合物(=原薬)およびそれを含有する製剤の品質の基準を明確にすることにある。品質の基準は、「規格」とよばれ、規格として設定すべきものは試験方法と試験したときの判定基準(限度値、許容範囲等)である。試験方法には、確認試験、定量法、純度試験等が含まれる。
化合物の構造決定には赤外線吸収スペクトル(IR)、紫外線吸収スペクトル(UV)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)、質量スペクトル(MS)、X線結晶解析等が用いられる。一方、IRは規格の項目にある確認試験の主要な手段となる。上記のスペクトルデータの他に、物理化学的性質としては形状、融点、溶解性、吸湿性、結晶多形、光学活性のデータ、不純物のデータなどが検討され、確定した値(場合によっては、定性的な記述)は規格の一部として利用される。
 

安定性試験で薬として使われるまでに品質が保たれることを確かめる

この試験は、医薬品の有効性および安全性を維持するために必要な品質の安定性を評価し、貯蔵方法および有効期間の設定に必要な情報を得る目的で化合物(=原薬)、製剤各々について行われる。次の3種の試験がある。
 

長期保存試験

将来実際に用いるであろう貯蔵法(保存条件)での安定性を検討する試験で、通常3年間行う。1年間以上の途中データがあれば承認申請は可能である。
 

加速試験

上記の貯蔵法(保存条件)で長期間保存した場合の安全性を予測する試験である。例えば、室温(25℃)を予定している場合であれば、より高温(40℃)で6ヶ月の試験を行って、その結果から室温での安定な有効期間を予測することになる。開発の初期段階では長期試験が終了していないので、加速試験により安定性を保証して原薬や製剤を非臨床試験に提供することが行われる。
 

苛酷試験

流通の際に起こりうる苛酷な条件(例えば、高温・多湿・高照度の環境への暴露)における安定性を検討する試験で、加速試験よりも厳しい条件が用いられる。

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