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リードオプティマイゼーション~定量的構造活性相関のパラメーターと、薬理活性に及ぼす効果1

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定量的構造活性相関

定量的構造活性相関は化合物の構造と生物学的な活性との量的関係のことを指す。
この方法によって化合物の薬理活性について予測することができる。
初めはコーウィン・ハンシュによって研究が進められ、1964年にハンシュと藤田稔夫(としお)が提唱したことからハンシュ-藤田法として知られる。

方法としては、化合物の疎水性、対象とする化合物の構造を表現する数量(幾何学的構造をあらわす記述子、HOMOやLUMOのエネルギー、あるいはハメットの置換基定数、電気陰性度といった電子的記述子などを抽出し、構造的に類似する一連の物質に関してこれら数量と活性との関係を統計学的(回帰分析などを用い)検討するものである。計算化学の一部門であり、方法的には計算機化学ということができる。

リードオプティマイゼーション(Lead Optimization)

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リード化合物を最適化することをリードオプティマイゼーション(Lead Optimization)といい、創薬研究の基礎研究の段階では終章に近い、大事な点である。
リードオプティマイゼーションには2つの方法がある。

古典的な方法としてはメディシナル・ケミスト(創薬化学の研究者)のカンによる方法である。
リード化合物を各パーツに分類し、それぞれの部分にさまざまな種類の官能基などを付加することで、期待する薬理活性の発現を調べるものである。
初期段階では、ほとんどがメディシナル・ケミストのカンに頼って行われることから、コンピュータになぞらえ「カンピュータ」による創薬研究といわれることもある。

確かに熟練を積んだメディシナル・ケミストは自分のカンに頼ることが多いが、それは自身のカンは長い経験に裏打ちされており、確信を持って研究を進めることができるためである。

定量的構造活性相関(QSAR)

しかし昨今は、膨大な数の化合物ライブラリーを利用し、ハイスループットによるスクリーニングを実施する場合が多いため、カンに頼るには限界がある。

そこで登場したのが、定量的構造活性相関(QSAR)を利用する方法である。
リード化合物からの誘導体を50個から100個程度合成すれば、どのようなパラメーターが薬理活性を増加させるのかを、コンピュータによって算出できる。

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