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疫学モデル~医療用医薬品 売上予測の類型2

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疫学モデル

現在及び将来の患者数に基づいて医薬品の需要を予測するためのモデルであり、患者数モデルなどとも呼ばれています。
医薬品の需要は最終的には患者において発生するため、その患者の動向を計数的に評価することによって需要の大きさを把握しようという考え方です。

モデルの構築は一般人口における有病率・罹患率から有病者数・罹患数を求めるところから始まり、診断患者数、薬物治療患者数、クラスシェア、クラス中製品シェアと落としていき、実際に製品を用いる患者の数を予想します。

その上で、患者一人あたりの消費量に関する予測と想定価格とを当てはめると、予測売上が計算されます。
なお、有病者とはある時にその疾病を患っている患者のことであり、罹患とはある人がある期間中にその疾病に新しく侵されることです。

このモデルの特徴は以下のとおりです。

1.長期の予測に向いている

現在の有病率(有病者数)または罹患率(罹患数)がわかっており、その有病率・罹患率自体は長期にわたって大きな変化がないと仮定すれば、30年程度将来の有病者・罹患数であれば、ある程度の確度を持って推定できます。
(医薬品の特許期間が最長25年であることを考えれば十分な長さであると言える)

これが更に年齢階級別になっていれば、人口ピラミッドの推移に合わせてより精密な有病者数・罹患数の推定ができます。

2.少ないデータでもある程度の予測を行うことができる

たとえば既存のマーケットが存在しないような製品であっても、複数のアサンプションを置くことによって売上予測を完成させることができます。

まったくデータが無いような場合には、たとえば他の国のデータを外挿して対応することも可能であるので、パイプラインや新製品にも向いています。

3.マーケティング戦略の構築に向いている

製品の需要の源泉は患者であるため、患者に焦点を当てた疫学モデルはマーケティング戦略の構築に向いていると言えます。
売上予測の構築のなかでどの要素にギャップがあるのか(どの段階とどの段階との間に大きな差がみられるのか)がこの疫学モデルは見やすいので、ギャップに対する戦略を練るのに使いやすいモデルです。

4.予測全体としての確からしさが低い

置いているアサンプションの数が多く、また一つひとつのアサンプションに対する予測売上の感受性も高いので、全体としての確からしさが低くなります。
アサンプションの置き方次第では、最終的な売上をどのようにでも変化させられてしまいます。

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