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無菌製剤の製造環境・エアゾール剤の定義・用途〜代表的な無菌製剤の種類と性質5

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無菌製剤の製造環境

無菌製剤の製造は、製造環境、使用する原料、材料、器具、作業者を、すべて適切に維持管理することで達成される
なかでも作業者による汚染(菌の混入)が製剤においては汚染の主原因であり、この防止が重要な課題となっている。

ある空間もしくは場所に存在する微粒子や汚染となる物質の種類と数は、清浄度として表される。
清浄度があるグレード以下に管理され、材料、薬品、水などの清浄度が保持され、必要に応じて温度、湿度、圧力などの環境条件について管理されている空間をクリーンルームと呼ぶ。
ここでは空気の流れを一定方向流にしてHEPAフィルター(high-efficiency particulate air filter:防じんフィルター)を用いて環境の清浄度維持がなされている。
クリーンルームを小さくし、外界と遮断された作業台はクリーンベンチという。

エアゾール剤

<エアゾール剤の定義・用途>

エアゾールとは、液体または固体の微粒子が気体中に浮遊している状態を指す。
第15改正日本薬局方において、エアゾール剤は、「医薬品の溶液、懸濁液などを、同一容器又は別の容器にて充てんした液化ガス又は圧縮ガスの圧力により、用時噴出して用いるように製したものである。本剤は、外用塗布、空間噴霧、吸入、内服などの目的に用いられ、噴出形態にはこれらの目的に応じて霧状、粉末状、泡沫状、ペースト状などがある」と定義されている。

エアゾール剤の特徴としては、保存性がよい(密封容器であるため)、汚染や酸素、湿気による影響が少ない(内圧が高いため)、投与量を制御できる(定量バルブの使用)、噴射形状と粒子径をコントロールできる(処方内容とバルブ機構の設計)などがあげられる。

医薬品としての主な用途は、サリチル酸などの消炎鎮痛作用のある外用スプレー剤をはじめ、ニトログリセリン舌下スプレー剤、またフルチカゾンプロピオン酸エステルなどの副腎皮質ステロイドやフェノテノール臭化水素酸塩等のβ2刺激剤を含有する喘息治療要の定量噴霧式エアゾール剤など多岐にわたる。

特に最近では、吸入療法において、呼吸器疾患の治療だけでなく、糖尿病や結核、肺がんなどに対するDDS(Drug Delivery System)として呼吸器を投与経路として利用するための、投与量制御や投与粒子の製剤設計などに関する研究も進んでいる

エアゾール剤およびその類似製剤として臨床で用いられる薬剤(気管支喘息に用いられる主なエアゾール剤およびドライパウダー式吸入剤)がある。

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