プリファランスシェアを求めるための定性調査~医療用医薬品 市場調査の適用4
- 2018.01.08
- 医療用医薬品のマーケティング戦略体系

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インターネット調査
医薬品の分野において、今日行われているほとんどの定量調査がこのインターネット調査であるといっても過言ではありません。
それほどまでに普及している理由は、パネルと呼ばれる医師や患者の調査参加者のリストが充実しているためです。
かつてインターネット調査は、標本がパソコンの使用者に限られるというバイアスがあることが欠点であるといわれましたが、パソコンの普及率が向上した現代においてはもはや問題ではありません。
価格も他のどの方法よりも安価であり、期間も短いです。
インタビューガイド・調査票の設計
さて、調査の実施方法が決まったら、インタビューガイド及び調査票の設計を行います。
インタビューガイドとは面談調査者に対する質問の指示書であり、調査票とは定量調査をする際の質問の一覧表です。
調査票は今日ではインターネット上に表示される画面であり、多くはHTMLのようなコンピューター言語で書かれているものです。
売上予測の際の調査では、インタビューガイド・調査票の中に売上を予測したい製品がどのような製品であるのかということを表現し、参加者に理解してもらうことが極めて重要です。
また、複数の製品の比較をする場合には、それぞれの製品のどういうところが違うのかということを際立たせて表現し、理解してもらわなければなりません。
プリファランスシェアを求めるための定性調査
さて、売上予測に関わる調査の趣旨は、製品特性が医師のプリファランスシェアにどのような影響を与えるのかということを理解することです。
ここでは、プリファランスシェアを評価するために用いる事が多い二つの方法を対比させながら紹介しましょう。
製品特性比較分析
ある製品の製品特性の全体を参加者に提示して、直接プリファランスシェアを聞くという方法です。
複数の製品特性を同時に表示して直接比較の上で相対的なプリファランスシェアを評価する方法と、参加医師が現在治療している患者を想起してもらい、たとえば新薬に切り替わる患者の数を問うことによってプリファランスシェアを評価するという方法があります。
この方法の利点は、直接参加者に各製品の製品特性そのものを聞く事ができる点です。
したがって、既存の製品のブランドイメージなどの水準がしにくいものも含めて調査することができます。
一方、属性重視度や、各属性の水準の変動に対するプリファランスシェアの感受性を独立して理解することはできません。
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