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差別化戦略~医療用医薬品のマーケティング戦略体系(戦略策定)

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差別化戦略

差別化と差別的優位性の概念について既に述べたので、ここでは差別化の取り組みにおける成功例を示す。

有効成分:活性が高い光学異性体の開発、配合剤の開発

効能・効果:Firstinclass型医薬品の開発、適応拡大により、従来治療法がなかった新効能効果を取得

用法・用量:1日投与回数の減少、投与間隔(連日投与より間歇投与など)への変更

剤形、投与経路:同薬効領域内における以下の事項
豊富な剤形(高齢者、小児用など)
錠剤、カプセルの小型化
新剤形(OD錠、ゼリー剤、貼付剤、点眼剤など)

包装・表示:プレフィルドシリンジ化、副片付きラベルの注射剤、識別のしやすい表示(PTP、パッケージ)など

情報(エビデンス):薬剤経済学的データ(費用対効果)の取得、
新規性のあるデータ(予防的効果の立証など)の取得
安全性プロファイルの確認(高齢者、小児、肝・腎機能障害者などへの有用な投与法の確立、医療関係者が安心して使用できる情報の収集

情報提供:ある領域に特化している企業との販売提携、情報提供に特徴を出す(領域特化型MR、研究会、講演会支援活動、e-プロモーション、DTC広告の活用)

セグメンテーション・ターゲティング・ボジショニング

「顧客(Customer)のニーズを選択(S)し、競合(Competitor)との差別化(S)を図り、自社(Company)の資源を集中(S)し、強みを構築する」(戦略構築の3C&3S)ことを目的とした一連の活動をセグメンテーション・ターゲティング・ボジショニング(SegmentationTargetingPositioning;STP)という。

研究開発段階から承認段階に至るすべてのステージにおいて、どのような顧客の、どのようなアンメット・メディカル・ニーズ(UMNs)を充足する製品を提供するのかを考える。

しかしながら、研究開発段階で製品コンセプト・プロファイルを定めていても、製品プロファイルが明らかとなる段階において再度STPを検討し直す必要がある

STPの特徴

一般消費財におけるSTPは「競争優位性のある製品を生み出し、かつ製品を効果的・効率的に普及させるもの」であるのに対し、医療用医薬品のプロモーション型マーケティングでのSTPは、「できあがった製品を効果的・効率的に普及させる活動」である。

その特徴を以下に示す。

・製品プロファイルは承認段階においてほぼ定まっており、製品の効能・効果(適応症)によりおおよそのターゲティングは終了している。
・医師数は約28万人(実際に医薬品を処方している医師は約22万人と推定)、病医院数(歯科診療所除く)約107,000施設と、一般消費財に比してターゲットは限定的である。
・最終消費者は患者であるため、患者背景因子を考慮したボジショニングを検討する。

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