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販売予測タイミングと予測上の課題~医療用医薬品のマーケティング戦略体系(調査、分析、販売予測)

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販売予測タイミングと予測上の課題

販売予測は研究開発におけるGo/Nogoの意思決定時および新発売時、中期・年度計画立案時などに行われる。

前者が製品企画型マーケティングにおける販売予測であり、後者がプロモーション型マーケティングにおける販売予測である。

研究開発(初期ステージ)における予測は超長期(10年以上先)の予測であり、環境変化や製品の差別的優位性を予測することはことのほか難しい。
そのうえ、新規市場に参入する場合や新規性の高い化合物の場合には不確実生が極めて高い。

しかしこのような場合でも、可能な限り論理的に予測し、予測の前提と根拠を明記しておく。
なぜならば、これら前提に変動が生じた場合や研究・開発のステージアップ時に、販売予測を見直す必要があるからである

新発売計画立案時の販売予測

特に大規模投資が必要となる開発後期には、販売予測とそれに伴う事業採算性を評価する必要がある。
新発売計画立案時の販売予測はプロダクトマネージャーが行う重要な仕事の一つである。

予測上の課題は製品の差別的優位性が顧客に受容されるか、自社プロモーション力は競合他社に比し優れるかどうかである。
そのためには製品ボジショニングと自社プロモーション力の評価がポイントとなる

既に発売している製品の中期計画・年度計画立案時における販売予測では、市場(現況)分析より過去実績のトレンドをどう読むか、そして今後の環境変化におけるチャンスとリスクをどう予測するかが課題である。

販売予測法

超長期から新発売時における販売予測は、売上規定因子をもとに患者フローに沿って検討する。

製品コンセプト・プロファイルより標的市場をどう定義するかが極めて重要である。
例えばアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の新薬を発売する場合に、標的市場を降圧剤の総市場とするのかアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬の総市場と考えるべきは、自社の戦略を考慮して決定しなければならない。

投薬患者数により予測する方法は投薬患者数を予測し、これに患者1人あたりの製品価格を乗じる。
自社投薬患者数の予測は、標的市場における罹病患者数の中で薬物治療を受けている投薬患者数を推定する。
それに対する自社品の処方獲得率目標(獲得シェア)を決定し、算出する。

また、標的市場の売上高に基づき予測する方法は、調査会社の資料などにより標的市場規模がわかっている(予測できている)場合に、自社品の処方獲得率目標を乗じ、価格補正を行う方法である。

販売予測で重要なことは、受診率、診断率、投薬率、獲得シェアといった不確実な要因をどう予測するかである。
ベースケース(中間的な予測)の1点読みではなく、ハイケース(上振れの可能性)、ローケース(下振れの可能性)について想定し、その場合の条件を明示し、上振れするように戦略・戦術を立案しなければならない。

プロダクトマネージャーや調査担当者が販売予測を勘や思い込み(楽観的/悲観的)で行うことは、厳に慎まなければならない

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