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独占的販売権の期間延長~ライフサイクルマネジメント

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ここでは独占的販売権の期間延長、適応拡大や剤形追加などのライフエクステンション、市販後の各種臨床試験などの新発売後における製品付加価値拡大策を狭義のLCMとし、その取り組みについて検討する。

独占的販売権の期間延長

物質特許の残存特許期間は、可能な限り速やかに研究開発を行い早期に発売できれば長くなる。

また、適応拡大における用途特許や追加剤形における製剤特許などの関連特許が取得できれば特許保護期間はさらに長くなり、独占的に販売可能な期間はますます延長できる

わが国では従来、原則として物質特許期間が終了しても用途特許期間が残っていれば後発医薬品は承認されなかった。
そのため先発医薬品企業は後発医薬品対策としてLCM(適応拡大など)を推進してきた。

しかしながら2009年6月に厚生労働省は、先発医薬品の一部の効能・効果や用法・用量に特許が存在しても、そのほかの効能・効果が用法・用量を標榜する医薬品の製造が可能である場合は、後発医薬品を承認でき、その場合は特許が存在する効能・効果や用法・用量は承認しないとした。

これは用途特許部分を除き後発医薬品の承認が早まることを意味する。
それゆえ今度どの時点で用途特許、製剤特許を出願すればよいか再検討する必要が生じる。

ライフエクステンションなど

既存製品を軸とした適応拡大、用法・用量改善、配合剤、スイッチOTC医薬品化などを総称して「ラインエクステンション」と呼ぶ。
適応拡大、剤形追加、用法・用量改善は、既存品の付加価値を拡大させる。

また、配合剤、スイッチOTC医薬品化は、既存品を新たな製品として再生させるという意味を持つ

製品ライフサイクルにおける総売上高

製品ライフサイクルにおける総売上高(総利益)を最大化させるためには、新薬開発戦略(承認時期・内容)とラインエクステンションをどう総合的にマネジメントすべきかを検討する必要がある。

最初に承認される段階で優れた製品プロファイル(幅広い効能・効果、豊富な剤形など)を備えるように開発するのか、それよりも承認までのスピードを重視して限定した効能・効果、剤形を選択して開発を行うかである。

承認を得た段階でラインエクステンションの検討を開始するケースがあるが、適応拡大、剤形追加、配合剤の開発は、開発初期から科学的な可能性や特許に関する検討を行い、POC(製品コンセプトの妥当性検証)が確認され次第、本格的に研究開発プロジェクトをスタートさせるのが効率性・スピードの観点より望ましいことはいうまでもない。

また、包装・規格の追加・変更、表示変更は、医療関係者、患者、特に高齢者や小児への服薬・与薬のしやすさ、リスクマネジメントの観点からも、重要な検討事項である

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