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組換え体医薬品の開発・製造~組換え体医薬品の特色と有用性1

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組換え体医薬品の開発

組換え体医薬品には、ヒトや動物生体内に存在するものと同じ構造を持つ組換えタンパク質(ホルモン、酵素、サイトカイン、血液凝固因子など)や生体反応を制御する異種タンパク質であるワクチンやモノクローナル抗体がある。

これらは生化学、生理学、細胞生物学、感染症学、免疫学などの生命科学の確固たる研究知見に基づいて医薬品としての有用性がすでに明らかになっているものであり、合理的な創薬アプローチが可能であり、一般的な医薬品の創製過程と大きく異なる点である。

医薬品としての有用性はすでに基礎研究で明らかになったものであることから、開発の過程では、タンパク質の品質を確保するために1.遺伝子発現の最適化のための発現制御系の構築、2.生産用株化細胞の樹立と培養法の確立、3.活性を保持しつつ安全性が確保されるための精製法の確立、4.精製タンパク質の適切な製剤化などの製造プロセスの研究が重要視される。

組換え体医薬品では、これをコードするDNA配列の変換によってアミノ酸残基を置換することが容易にできることから、作用の増強、持続性や特異性などの改変によって医薬品として望ましい性質に近づけることが可能である。

しかし、アミノ酸配列の変化は生体にとっては異種タンパク質化することであり、アレルギーなどの副反応には注意せねばならない。
組換え体医薬品はタンパク質であることから、経口投与では消化されるので、注射による投与に限られている。

組換え体医薬品の製造

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組換えDNA技術を用いて目的タンパク質をコードする遺伝子をクローニングし、得られた遺伝子をさらに発現ベクターに組み込み、発現制御系ベクターを構築する。
このベクターを生産用株化細胞に導入して、培養することで目的タンパク質を生産させる。
生産されたタンパク質を精製して、製剤化し、医薬品とする。

組換え体医薬品の多くはヒト生体内タンパク質であることから、それをコードする遺伝子として、目的タンパク質をコードするmRNAから作成されたcDNAが利用される。

組換えタンパク質の生産には、原核生物として大腸菌やヒトとおなじ真核生物として酵母や株化した動物細胞などがそれぞれの特徴をふまえて使用される。

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