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GCPに基づいて作成、保存が義務付けられている~必須文書(治験に係る文書または記録)

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必須文書とは

必須文書とは治験を実施する依頼者や実施医療機関などがGCPに基づいて作成、保存が義務付けられている文書で、試験の実施によって得られたデータの質を個々にまとめて評価することのできる文書の「通称」である。

かつて、いわゆる必須文書は127種類もあったといわれていたが、その当時においても「ICH-GCPで求められている文書58種類」と比較するまでもなく、日本の治験現場において多大な労力と資源にかかる負担の要因とされていた。

必須文書は被験者の人権や安全性、そして治験のデータの信頼性が確保されていることを証明できる記録であり、適切に保管されていなければならないものである。

治験実施の過程の記録などを文書化し、保管しておくことによって、モニターなどが治験の手順の確認、治験の適切な管理および関係法規の順守状況確認などができることになる。

現在の流れ

現在では治験の国際化の波の中で「治験のあり方」が検討された結果、約60種類に整備されている。

具体的には2007年10月2日付の当局からの通知、「治験に係る文書または記録について」(薬食審査発第1002002号審査管理課長通知、以下、「治験文書通知」と称する)により、「必須文書」が「治験に係る文書または記録について」(「治験に係る文書等」とも称される)とされ、「治験に係る文書または記録」の例示となった経緯がある。

その後、「「医薬品の臨床試験の実施の規準に関する省令」のガイダンスについて」(2012年12月28日付)の通知を受けて、「治験文書通知」を廃止し、「治験にかかる文書又は記録」の一覧の例として新たに通知されている。

「必須文書」である「治験に係る文書又は記録」は、規制当局による調査または治験依頼者もしくは自ら治験を実施する者の監査担当者による監査等の対象となるものであり、それに対応できるように整理しておく必要がある。
したがって、GCPの業務に係る依頼者側の担当者、実施医療機関の担当者のそれぞれで生じる上記の対象になる文書であることを周知しておく必要がある。

「必須文書」は治験期間を通して、治験責任医師または実施医療機関および治験依頼者の双方において必須文書が整備されていなければならないものである。
したがってモニターは、定められた文書の保存責任者の下で、必要なすべての必須文書が実施医療機関で適切に記録、保管がされていることを確認することになる。

その過程の中で、「治験開始前」「治験実施中」「治験の終了又は中止・中断後」に分けて、文書の内容と保存場所を一覧にまとめ、モニターやPMDAなどによる直接閲覧に対応できるよう、整理しておくことも重要と考えられる。

統一書式の考え方

厚生労働省は、治験実施に関する「統一書式」の考え方をまとめている。

電子化が進むことも考慮し、全ての統一書式については、必要部数や正本、写しを不要とするほか、治験実施計画書が読み取れる情報の記載は求めない。

また、省令で求める必要最低限の情報に限定する方針を打ち出している。

必須文書にはGCPで求められるさまざまな文書があり、統一書式などは治験開始前、治験実施中、治験の終了または中止後など時期によって発生するものが異なる。

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