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薬剤経済評価のためのガイドライン~薬価算定に薬剤経済分析を使う4

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仮定が正しかったかどうかの検証を行うのか

第四に、薬剤経済分析ではいろいろな前提や仮定を置いてモデル化を行ない、得られている臨床試験成績をもとに実際の医療への外挿を行ないます。

その薬の薬価が決定し、実際の医療の中で使われるようになった時に、前提や仮定が正しかったかどうかの検証を行うのかどうかを決めておく必要があるでしょう。

従来の薬剤の価格を再評価すべきではないかという議論

第五に、新薬の薬価算定に薬剤経済分析結果を利用するとなると、その対照となった薬剤はその新薬より費用対効果が悪いということになります。

それをそのまま残しておいてよいのかどうか、また、これまで薬剤経済分析が行われていない既存薬の扱いをどうするのか、従来の薬剤の価格を再評価すべきではないか、という議論が起こる可能性があります。

薬剤経済分析に用いた費用

第六に、薬価基準は原則として2年ごとに改定が行われます。

薬価の改定が行われれば個々の医薬品ごとに新しい価格が決まりますが、これでは新薬の薬価算定時に行った薬剤経済分析に用いた費用が変わってしまうことになります。

その場合の扱いをどうするのか、ということも決めておこなわなければならないでしょう。

原価計算方式の新薬

以上のような問題があることを考えると、薬剤経済分析はまず原価計算方式が用いられる新薬に適用するのがよいのかもしれません。
原価計算方式の新薬ならば対照となる薬剤がないので、上にあげた問題のいくつかは生じないからです。

そして次の可能性は、補正加算額の根拠として用いることではないでしょうか。
現在補正加算には、画期性加算、有用性加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)、市場性加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)がありますが、その加算額は経験に基づくもので特に根拠があるわけではないからです。

薬剤経済分析結果を数多く受け取る者にとっては、各人がよかれと思ったやり方で勝手に分析したものを提出されるとしたら大変なことでしょう。
評価には時間がかかるし、公平を期すのもかなりむずかしいでしょう。

そこでできるだけ皆に同じやり方や様式で分析・報告してもらえれば、効率的かつ公平に評価が行えるということで、薬剤経済評価のためのガイドラインが示されてきました。

この「分析結果を受け取る者」には、政府や公的な機関、保険者あるいは審査をした上で論文を掲載する学術誌などがあります。
そしてそれぞれが自分にとって都合のよいように作るので、世の中には数多くのガイドラインができることになります。

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