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プログラムやサービスの効果が確認されているか~薬剤経済分析を論文評価に活かすポイント1

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解決すべき課題が明確に定義され、解答可能な形で提出されているか

薬剤経済学の分析は、意思決定者に対して判断材料を提供するものです。
問題があるから判断材料が求められるわけですし、判断を求められるほうも何が問題なのかがはっきりしていなければ答えようがありません。

従って、これは論文の読者にもそれがわかるように論文に記載しろという意味に理解しておけば良いと思います。

読者にとっては意思決定者が誰か、すなわち誰のために分析をしたのかわかりませんから、誰の立場で、どういう状況下で、どのような費用と効果を考慮に入れて分析をしたのか論文の中で示すことが必要になるわけです。

代わりとなる案が包括的に記述されているか

意思決定者は、方針を決定するに当たって複数の選択肢を思い描いているはずです。もし一つしかなかったとしても、それを行うべきかどうかの判断に迷っているはずです。

選択肢を選ぶに当たって意図的にある選択肢をはずしてしまって、残った選択肢の中から分析者がよいと思うものを意思決定者が選ぶように仕向けることは、判断材料を提供する者にとってはあってはならないことです。

論文では、何を、どのような選択肢の中から、分析の結論を導いたのかが読者にわかるように、明確に記述する必要があるということです。

プログラムやサービスの効果が確認されているか

意思決定者は、あるプログラムやサービスを実施することで期待される効果の水準を漠然と思い描いているはずです。その水準の効果が得られるものの中から、経済的な考慮を加えて最も適切なものを選択しようと考えているはずです。
従って、薬剤経済分析を行うに当たって、効果をどのようにして測定したのかはとても重要なことです。

効果は客観的に正確に測定されていることが必要です。この効果が正しく評価されたものであるのかどうかは、薬剤経済分析で求められるものというよりも、そもそも薬などの評価そのものです。
今のところ、無作為化比較臨床試験により得られたものが最も信頼性の高いものとされています。

これらの効果は多くの場合、数字で表されますが、数字というものはいつのまにか一人歩きをはじめます。
従って、論文ではその数字がどのような根拠に基づいているのかを明確に示す必要があります。

次に選択肢それぞれの効果が同じ信頼性のレベルで測定される必要があります。
理想的には選択肢同士の比較試験ですが、通常は開発の時期の違いがあるので、質の同じいくつかの試験結果をメタアナリシスにより統合して評価することが行われています。

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