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適応外のチェック – 実務で役に立つ薬歴管理6

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患者さんに間違いなければ、今度は病状です。処方箋を受け取るまでに多くの情報があります。風邪なら咳をしていないか、倦怠感はないか、うつ症状なら顔色はどうか、挨拶をしたときに返事があるかなどです。

会話はもちろん重要ですが、見た目の所見も大事です。

薬剤師が薬学的問診をすることについては、患者さんにも抵抗がある場合があります。こういう場合では、見た目の所見からの情報を大事にするとよいでしょう。あるいは五感を働かせることが大事です。

今日は声が大きいか小さいか、かすれ声か。目は充血していないか、咳はあるか。匂いも大事です。普段化粧をしていない抑うつ症状の患者さんが化粧をしていれば、前向きになりつつある兆しかもしれません。
 
 

適応外のチェック

子ども
あるいは適応外のチェックも必要です。
その是非は別にして臨床では適応外処方を多く見かけます。日によっては受け付けた処方箋の2割以上に適応外処方がある日も珍しくありません。薬剤師は診断をするわけではないですが、薬のほうから患者さんを診る必要はあります。

医師のように確定した診断をする必要はないですが、頭の中では大雑把にでも病状を捉えることが大事で、やはり病状を中心に考えていくべきだと思います。

こういう考え方をするとやはり薬歴は調剤日ごとの情報に振り回されるのではなく、患者さんの病状という部分が主体であることに気づくと思います。

SSRIなどの抗うつ剤を例に取ると、初期の消化器系の副作用はないか、1か月服用してみて効果はあるか、服用して維持期間になってから何ヶ月経っているか、こうしたことを管理できて初めて薬学管理が成立します。

糖尿病の場合でも同じです。薬はどの程度服用できているか、低血糖などの症状はないか、食事や運動はどうか、グリコヘモグロビンA1cなど検査値はどうか、網膜などの末梢神経に影響はないかなどです。そうした症状と薬は密接な関係をもっています。

子供にしては薬が少し多いなと思っても、患者さんと話してみると症状が重いので医師が少し多めに出すと話していたというケースもあります。漫然と処方されているかに見える薬でも、実はそれなりの理由があることもあります。

薬の専門家としては、副作用や病状の進行や薬の効果についても情報や前兆を患者さんに指導し、それがうまく医師に伝わるようにするための工夫が必要です。

今後は単に物質としての薬の知識やそれに基づく管理だけでなく、薬を使用する患者さんトータルの観点からの薬学管理や薬剤師の役割が求められることになるでしょう。

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