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ランク分けの現実 – 実務で役に立つ薬歴管理4

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ある薬局では、ランクAの場合だと教科書レベルのかなりきちんとした薬学管理ができるように心がけて対応します。Dの場合はなるべく最低限を心がけて、特に薬を早く出すなどの対応をするようにします。

現実的な対応として薬局の責任を回避できるという防衛ラインを引いてそこを守るようにします。神経を集中して空気をよく読み、相手との距離を常に測ります。質問が必要な場合は数を絞って閉じた質問をするなど慎重な対応が必要です。

こうしたDの患者さんでも辛抱強く対応しチャンスを見つけて関係を作りながら理解を得られれば、Dから抜けだしていくこともあります。

TVドラマならそういう道筋を信じて邁進するのが定番かもしれませんが、現実はそう甘くはありません。あまりDだからと決めつけて対応するのはよくないですが、かといってDから抜け出せる人は多くはいません。こうした人に対しては、昨今の世情を考えるとリスク回避路線もやむなしだと思います。
 
 

ランク分けの現実

入院ベッド
この話をすると大学の先生や病院の薬剤師の中には反対の意見もあります。
ですが、現実の保険薬局の現場では机の上の話とは違うことが多いものです。

病棟業務では患者さんがベッドにいるので逃げるということはありません。医師や看護師、理学療法士、言語療法士など多数の職種の人がベッドサイドにやってくる中にまぎれることも容易です。しかし、保険薬局ではそうはいかない現実があるのです。

また現状を変えていくためにも、誰がどの位置にいるかをつかまなくては対策の立てようもありません。

ランク分けするということは、できるところから少しずつでも変えていくためにはとても有効な方法だと思います。

調剤薬局のトラブルは置石による電車の脱線に似たようなところがあります。

薬局は早く機械的に薬を出すところと思い込んでいてそこから抜け出せない人は多くいますし、保険証は薬局で提示するものではないとか、初回の問診を薬局で行うのはおかしいとして頑として受け付けない人もいます。患者さんと会話した内容は、個人情報だからメモしたり薬歴に記載するなとまで言い出す人もいます。

それでなくても現在の保険制度はわかりにくいものになっています。専門の薬剤師でもよくわからない制度状況があるなかで、時代の変化についていけない患者さんが出てくるのは当然です。

それなりに薬局として理解を求め努力することは必要ですが、あまりつつきすぎてトラブルばかりを起こすのは現実的ではないと思います。そもそも薬を早く出すことを第一に期待されている保険薬局では、一人の患者さんに20分、30分かけることができません。

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