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医薬品研究開発の基礎知識 – 医薬品の分類と規制3

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医薬品の品質確保の視点からも分けられる

医薬品の品質確保の視点から分類すると、医薬品は日本薬局方医薬品とそれ以外の医薬品に大別される。
日本薬局方は、薬事法に基づき、医薬品の性状および品質を定めた規格書である。日本薬局方には、わが国で医療上繁用され、または重要な医薬品が収載されており、これを日本薬局方医薬品という。
それ以外の医薬品のなかで、必要な医薬品の品質規格については、行政指導に基づき日本薬局方外医薬品規格が定められている。これに収載されているものを日本薬局方外医薬品という。この規格書も、後発医薬品の製造販売承認申請に役立てられている等、広く利用されている。
品質確保のうえで、保健衛生上特別の注意を必要とする医薬品については、薬事法に基づき品質基準が定められている。現在、
①生物学的製剤基準、
②放射性医薬品基準、
③血液型判定用抗体基準、
④生物由来原料基準等、
が定められており、これらに該当する医薬品はそれぞれの基準を満たしたものでなければならない。
 

医薬品研究開発の基礎知識

医薬員が世に出るまでの長い道のりの第一歩
医薬品の種が実を結ぶまでに10年以上、成功率は約2万分の1
社会構造とともに変化する医療ニーズに対応して、患者の求める良い薬を世の中に早く提供することは、製薬企業の社会的使命である。
多くの疾患のうち、高血圧症、高脂血症、胃潰瘍や昔からある感染症等の医薬品の満足度は比較的高い一方で、必要とされながら満足できる医薬品の存在しない疾患分野も数多く、いわゆる難病といわれる分野の医薬品開発はさらにハードルが高い。果樹園に例えるなら、手で採取できる範囲にある果実は順次低いところから採られてしまい、手の届かない木のテッペンにはたくさんの果実が残されている状態で、その果実を採るための新しい理論や技術がこれから述べるように展開されている。

医薬品の研究開発は、望ましい活性を示す新規化合物の探索に始まり、そのものの薬効・物性・体内動態・毒性を確かめる非臨床試験を経て、医療機関における臨床試験に進む。得られた成績をまとめて厚生労働大臣に承認申請を行い、審査された後、承認に至る。ここまで約10年間またはそれ以上に及ぶ息の長い仕事であり、開発経費は数百億円かかるといわれている。このプロセスのすべてが科学的考え方と倫理的考え方に基づいて実施される。

このような状況下で画期的な新薬の開発成功確率は年々低くなっており、最近の日本製薬工業協会の集計によれば、約2万分の1といわれている。このように、1つの画期的新医薬品を世に出すためには膨大な数のサンプルをスクリーニングにかける必要があり、スクリーニングで「ふるい分け」された医薬品の種が、順次、非臨床試験、臨床試験第1相試験、第2相試験、第3相試験、製造販売申請、そして承認審査と高次評価に進むことが望ましい。しかし、多くの場合、それらのいずれかの段階で新医薬品として期待した特性が認められず、ドロップ・アウト(脱落=開発中止)するというリスクをはらんでおり、結果として成功率が低くなる。

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