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医薬分業は薬の検査工程 – 医薬分業って何

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医薬分業は欧米では一般的な制度ですが、日本で普及したのは実質20世紀の終わり頃からで、まだまだ国民には馴染みが薄いようです。

医薬分業は元々13世紀のドイツで始まったと言われています。
フリードリッヒ2世という皇帝が、当時流行していた毒殺を防ぐために薬を処方する医師と薬を管理する薬剤師を分けたのがその始まりとされています。すなわち欧米の薬剤師の仕事の起源は医師の処方をチェックするという役割で、医師と薬剤師の相互監視という関係は現在まで続いています。

これに対し、日本でもこうした制度は明治政府により取り入れられていましたが、20世紀の終わり近くになるまで諸般の事情により法律そのものが形骸化したままになっていました。現在でも多くの国民の間でこの制度は誤解を受けたままになっています。

医薬分業は本来、医薬品の安全確保の制度であり、国民にとって計り知れないメリットがあります。

医療への信頼が揺らぐ中、まず薬剤師自身が医薬分業を正しく理解することこそが安全・安心の生活を築く礎になるのではないでしょうか。
 
 

医薬分業は薬の検査工程

工場
昨今、企業の不祥事は続き製品の回収騒ぎも頻発しています。検査体制の不十分さや未検査の食品や電気製品の回収の記事を目にしたことのある方も多いと思います。

一般に工場で製造される製品の場合、品質管理課や検査課と呼ばれる部署で最終検査を行ってから出荷されます。こうした検査で不合格になる率は製品にもよりますが、ppmすなわち百万分率で管理されていることが多いようです。100万個製造した製品のうち50個が不良品であれば50ppmといった具合です。

これに対し、薬の処方箋はどうでしょう。
薬剤師の方ならよくご存知のように薬局で処方箋中に疑義が見つかると処方した医師に照会する義務が薬剤師にはあります。また保険医は保険薬剤師から疑義照会があった場合、これに適切に対応する義務があります。

日本薬剤師会が数年前に行った全国調査によると、薬剤師がこの疑義照会を行っている全処方箋中の比率は全国平均で約2.5%、多い都道府県では5%を超えているところもありました。

このうちの約7割が薬剤師の疑義照会により処方が変更されていると報告されています。すなわち1.5%以上の処方に何らかの不備があり修正されていることになります。

これらの数字は、先の工場の不良率の例に比べるとかなり高いことがわかると思います。

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