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一つ間違えると大きな事故に~医師と薬剤師の違い – 医薬分業の誤解4

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昨今はモンスターペイシェントと呼ばれる人達のように、薬局の店頭で薬を早く出せと大声で怒鳴ったり威嚇する人までいる始末です。

薬局の仕事を食品の小売のように単に薬の数を数えて出しているだけと考えている人が多いようですが、これは大きな誤解です。
 

 
 

一つ間違えると大きな事故に

工程
そもそも薬をきちんとチェックして間違えないように調剤するということはかなりたいへんな作業です。薬は一つ間違えると大きな事故につながります。ある薬剤師は極端にせかす人に対しては「手術中にそんなことをしますか?」とよく言うそうです。

人体に対し鋭い作用をもつ医薬品を調剤する行為は、手術と同じと考えてよい行為だと思います。また、薬局の店頭で大声を出して怒鳴ったり威嚇する行為は、脅迫罪や業務妨害罪といった立派な犯罪です。

薬剤師法21条では正当な理由がある場合は調剤を断ることができると、薬剤師の仕事を保護していると解釈することもできます。

目に余る行為に対しては、毅然とした態度をとることも必要だと思います。
 
 

医師と薬剤師の違い

医師と薬剤師の違い
わが国では長く病院や医院の院内で事務員が調剤をしてきたという歴史があります。

実は調剤行為は薬剤師のみが行える行為であり、本来法律の建前としては、患者さんが特別に希望する場合や船の上など特別な条件下以外では医師など薬剤師以外の人間が調剤することはできないことになっています。

例外的に医師が自ら処方できる場合であっても、医師の管理がなく事務員などの無資格者が調剤してしまうと、薬剤師法違反になるとされています。

では、なぜこのように厳しく制限されているのでしょうか。
医師は薬を処方しており、ある意味では薬の専門家ではないのでしょうか。確かに医師は一般の方に比べると薬の知識はありますが、薬剤師ほどには専門ではありません。

医学部6年間で出てくる薬理学や薬剤学の単位数は薬学部に比べれば1割にも届かないものです。

医師と薬剤師の違いは、精神科の医院で出産したり、内科で歯科のインプラントの手術を行うのと同じくらい専門分野としては違います。驚く方も多いと思いますが、医師の中には処方箋をきちんと書けない人が相当数います。

院外処方箋を多く見ていると、読み取れない文字や意味不明の略称・略号、薬の成分量か全量がわからない粉薬の量の記載、粉の薬では散剤であろうが顆粒であろうが粉の薬はすべてドラシロップと記載してあるもの、粉薬で濃度が数種類あるにもかかわらず濃度記載がないもの、1枚の処方箋中のmgやgといった単位の混同や、中にはどこにも単位記載がないものまであります。

日本語の他にドイツ語や英語が混在しているものもあります。
例えば3Tという略された記載を時々みかけますが、英語ではTabletsで3錠という意味になりますが、ドイツ語ならTageで3日分と全く別な意味になります。

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