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GMPの考え方を知り医薬品の製造に求められる水準を知ろう – 医薬品製造業の基本2

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GMPの考え方を知り医薬品の製造に求められる水準を知ろう

 

なぜGMPが必要か

医薬品は、製造販売業者により研究開発され、有効性、安全性に優れた物質を医薬品として製造販売承認を得るというプロセスを踏んで製品化される。
製造業者は、この製造販売承認を受けた一定品質の医薬品を常につくり続けなければならない。かつては、医薬品の品質を守るために、最終的に製品にできあがった段階で、サンプリングをして試験検査を行い、その品質をチェックすればよいという時代もあった。しかし、この方法では、一部試料の品質確認であるため、製造単位のすべてが一定品質であることを十分に確信できないという弱点があった。
医薬品は、人々の健康と生命に直接関与する製品である。製造に携わる者には「不良品をつくってはならない、不良品を出荷してはならない」という大切な使命がある。
 

GMPについて

そこで定められたのが「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準」(GMP:Good Manufacturing Practice)である。GMPは、原材料の品質確保から始まり、製造工程の最初から最後までを適切に管理して製造することにより医薬品全体の品質を確保するという考え方が基本となっている。
GMP実践のため、製造所は品質管理関係の業務を行う原料、資材、中間製品、製品の検体採取の方法や品質を評価する方法や製造記録の確認等の具体的な基準や手順を定め文書化する。

製造管理関係の業務を行うため、製造方法、製造機器の操作方法、製造機器等の洗浄や保全の方法、原材料や製品の保管出庫の方法、作業所の清掃・消毒等の衛生的な環境を維持する方法や具体的な手順を定め文書化する。
そして職員は、GMPや作業に関する教育訓練を受け、標準化された基準や手順に従って慎重を期して作業を行うことが求められる。
なお、GMPの実施・運用は、製造業者が自ら行うほか、製造を委託した製造販売業者による管理監督のもとで行われることとされており、GQP省令では、委託した医薬品が「適正な製造管理および品質管理」のもとで製造されていることを確認する責務があることが規定されている。
製造業者は、GMPを遵守して医薬品を製造し、製造販売業者は、市場へ出荷する医薬品の最終責任を負うことになっている。
 

GMP制定の経緯と国際協調の流れを知っておこう

医薬品産業では、GMPはいまや国際的な共通語となっている。GMPを行政上初めて取り上げた国は米国で、1962(昭和37)年に「食品、薬品、化粧品法」(FD&C Act)のなかに「薬品の製造規範(GMP)」に関する事項が取り入れられた。その後、世界保健機関(WHO)がGMPを作成し、1969(昭和44)年のWHO総会で加盟各国がGMPを採用し、国際貿易においてGMPに基づく証明制度を採用、実施するよう勧告した。

これを受けて日本では、1974(昭和49)年に医薬品に関するGMPが厚生省薬務局長(当時)名で通知され、1980(昭和55)年に省令として施行された。当時は製造業者が許可を受けた後に遵守すべき基準として位置づけられていたが、1994(平成6)年の省令改正から、GMPは製造許可時に備えていなければならない要件となった。その後、2002(平成14)年に成立した改正薬事法が2005(平成17)年4月から全面施行されたことに伴い、製造所のGMP体制が整っていることが、製造販売承認を取得する際に備えていなければならない要件となった。

また、医薬品規制の国際的な整合を図るための日・米・EU医薬品規制調和国際会議の場で、各国のGMPの整合を図るための検討が行われた。2004(平成16)年12月に改正されたわが国のGMP省令ではその合意事項が大きく反映されている。

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