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患者主体の医療と効率的な医療提供体制 – 医療提供体制のあるべき姿を理解する1

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医療法が制定された第2次世界大戦直後の日本においては、医療施設や医療従事者が不足し、これを満たすことが急務でした。しかし現在ではその目的も達成され、むしろ過剰な状態となっています。つまり量よりも質が求められる時代になっているのです。

今後目指す医療提供体制の姿は、①患者主体の医療、②効率的な医療提供体制、の2つに要約されます。
 

 
 

患者主体の医療

患者主体の医療を実現するためには、患者に対する情報提供が十分かつ適切に行われる必要があります。医療機関に関する情報が十分与えられなければ、患者が医療機関を選ぶことができません。

患者が医療機関を選ぶことにより、医療機関間に競争が生じ、医療機関の質も改善されることでしょう。病院機能に関する第三者評価制度の実施や結果の公表、病院の広告規制の緩和などはこの方針に沿ったものです。

また、患者にカルテを開示することで、患者が主体的に病気に向き合うことを促すことができるでしょう。患者が病院での診断や治療方針などについてかかりつけ医の意見を聴く「セカンドオピニオン制度」の導入も広がってきました。

この患者主体の医療という考え方は、医療法の中でも理念として述べられています。

たとえば医療法第1条の2第1項では、「医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨として、医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、及び医療を受ける者の心身の状況に応じて行われるとともに、(以下略)」と規定され、一方、第2項では「医療は、国民自らの健康の保持のための努力を基礎として(以下略)」と規定しています。

また、医療の担い手は、医療を提供するにあたっては適切な説明を行い、患者の理解を得るように求めています。

なお、薬剤師は、医師、歯科医師、看護師とともに「医療の担い手」として位置づけられています。薬物療法に関して、患者が主体的に取り組むように薬剤師が介在することを「ファーマシューティカルケア」とよんでおり、薬剤師のこれからの役割のありかたとして期待されています。
 
 

効率的な医療提供体制

医療費
医療資源には限りがありますから、これらを無駄なく効率的に活用していくことが重要です。そのため医療機関の間で機能の分担を行い、互いに連携を摂りながらそれぞれの機能に応じた医療を提供していくことが必要です。

機能の分担とは、たとえば外来患者は診療所で、入院患者は病院で担当するというような区分のことです。

連携がうまく取れていれば、入院が必要と判断されたら診療所から病院に患者の情報とともに紹介され、退院すれば逆に病院から診療所に紹介されるということになります。

このような機能の分担が行われれば、たとえば高度な医療機器を多くの医療機関が保持する必要がなくなり、医療資源の無駄を省くことができます。

また高度な医療技術が一定の病院に集中するので、医療関係者の技術の向上も図られることでしょう。

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