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放出制御型経口製剤・放出開始時間の制御〜代表的な放出制御型製剤1

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放出速度の制御

経口徐放性製剤は、その形態からシングルユニット型マルチユニット型に分類される。

シングルユニット型の多くは、投与剤形が消化管内で形を保ったまま徐々に薬物を放出する。

マルチプルユニット型は、投与された剤形が速やかに崩壊して顆粒を放出し、放出された個々の顆粒が徐放性を示す。
また、薬物放出制御機構からは、リザーバー型とマトリックス型に分類することができる。

リザーバー型は薬物の貯蔵層を高分子皮膜でコーティングしたもので、一定の放出速度が得られる。
マトリックス型は薬物分子を高分子やワックスなどの基剤中に分散させたもので、放出速度はマトリックス内の薬物分子の拡散速度で決まる。

その他の経口徐放性製剤として、ゲル形成により持続的に薬物を放出するOCAS(Oral Controlled Absorption System)がある。
OCASは消化管上部で完全にゲル化し、消化管上部の水分を水分の少ない消化管下部での薬物放出に利用することで持続化を図っている。

放出開始時間の制御

ヒトの生理機能や症状は日内で周期的に変動しており、この日内変動を考慮した治療法(時間薬物治療学)が重要になってきている。

このような治療法に対して効果を発揮するのが、時限放出型製剤である。
例えば、気管支喘息は症状の悪化に日内変動があることが知られており、夕食後に服用することで深夜から早朝にかけての喘息症状の悪化および早朝の呼吸機能の落ち込みを改善する効果がある製剤が臨床使用されている。

放出部位の制御

・胃への選択的薬物送達
胃に対して十分に薬効を発揮させたい薬物には、胃内滞留性を高くした製剤が有用である。

胃内浮遊性製剤は、製剤の比重を小さくすることで胃液上に浮遊させて、胃排出を後らせることで胃における薬物放出の持続化を図っている。
また、胃粘膜付着性高分子を用いて胃への滞留性を高めた胃粘膜付着システムも考案されている。
これらの製剤では、胃内で放出された薬物が小腸へ移行して吸収されることから、吸収部位が小腸上部に限定される薬物に対しても吸収率の増加が望める。

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