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速放性製剤と徐放性製剤〜放出制御型製剤(徐放性製剤を含む)の利点1

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放出制御型製剤

放出制御型製剤には経皮投与製剤や消化管、眼、鼻、膣、子宮などへの粘膜投与製剤から筋肉内や皮下に投与する注射剤などがある

通常の徐放性製剤の目的は、薬物の徐放化による作用の持続、薬物血中濃度の急な立ち上がりの回避による副作用の低減、投与回数の減少による副作用の低減、投与の苦痛、わずらわしさの軽減、飲み忘れの回避や服薬指示の遵守(コンプライアンス:compliance)の向上が得られ、患者に優しい薬剤とすることである。

またさらに放出制御型薬剤では、速報性製剤による即効性の付与、生体固有のパルス放出によってはじめて得られる目的の生理学的薬理効果が獲得できる。

さらには、腸溶性や大腸への薬物の送達あるいは時間治療などの時限放出型製剤や、外部刺激およびバイオセンサーによって放出制御された刺激応答性放出型製剤などがあり、必要なときに必要な量の薬物を投与することが可能になる。

速放性製剤と徐放性製剤

徐放性製剤には大きく分けて膜制御型マトリックス制御型がある。

薬物を封入した薬物貯蔵庫リザーバーを包む膜中の拡散速度の遅れを利用して薬物を徐放する製剤と、マトリックス中に薬物を包埋しそのマトリックス中の拡散速度の遅れあるいはそのマトリックスの溶解・分解を利用して徐放する製剤がある。

膜制御型は貯蔵庫の薬物が飽和溶液であるため設定された時間、一定の速度で放出できる。
マトリックス型も薬物が懸濁している間は、その溶解度に従った一定速度の放出が得られるが、含有薬物量の低下に伴い、次第に放出速度が低下する。

通常の速放性製剤では、連投により高い山と谷ができるが、この山では副作用の可能性が生じ、谷では有効な効果が得られない場合が生じる。

薬物の血中濃度が最低有効濃度より高く、副作用・毒性の生じる濃度(副作用発現濃度)より低い範囲を治療領域と呼ぶ。
したがって、薬物投与法を設定するときは、投与量と投与間隔を考慮して薬物させるための製剤が徐放性製剤である。

また、薬物の放出を除放化することで、少ない投与回数で薬物の血中濃度を持続的に有効レベル以上に高め、投与初期の高いピークを低下させて副作用を軽減することができる。

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