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オーファンドラッグの開発の指定を受けるための基準

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オーファンドラッグ開発の社会的支援

オーファンドラッグの開発には社会的支援が必要であるが、そのためには社会としての支援の基準が必要である。
そこで、国としての基準が定められている。

すなわちオーファンドラッグとして厚生労働大臣の指定を受けるためには、次の基準を満たしていることが必要となる。

・わが国において患者数が5万人未満の重篤な疾病が対象であること

ただし、指定申請時点でその用途に使用すると見込まれる対象が5万人未満であれば以下のような新医薬品についても受けることができる。 1. 国内では発生がまれな、または海外でのみ発生している感染症の疾病であって、その発生が流行地域への訪問者等、特定の集団に限定されているものの予防の用途に用いるワクチン
2. 遺伝子の突然変異株等により新たに発生する、または再興する可能生が否定できない感染症の疾病であって、いったん発生すれば国民の生命、健康に重大な影響を与えるおそれがあるものの、その発生時期、流行規模等が不明であり、申請時点では発生していないものの予防の用途に用いるワクチン

・医療上、特にその必要性が高いこと 新たに開発する医薬品において、代替する適切な医薬品等、または治療法がない、もしくは既存の医薬品と比較して著しく高い有用性または安全性が期待されること

・開発の可能生が高いこと(その医薬品を使用する理論的根拠があり開発計画が妥当であると認められること)

オーファンドラッグの開発に対する支援

オーフォンドラッグとして厚生労働大臣の指定を受けた企業に対して、その医薬品の開発のために支援するシステムがある。

・開発助成金 医薬品の開発には多額の費用が必要であるが、オーフォンドラッグの開発のための試験研究に必要な経費に対して助成金が交付される。
交付対象は試験研究を行うための直接経費であり、開発費の半額を限度として支給される。

・医薬品医療機器総合機構による指導・助言 オーファンドラッグとして指定された医薬品について、厚生労働省などと連携をとり、試験研究に対して、オーファンドラッグ開発企業に対して指導・助言が行われる。

・認定事業に対する税制上の優遇措置 平成18年度税制改正により、オーファンドラッグは租税特別措置法でいう特別試験研究費の範囲に追加され、税制上の優遇措置が取られている

オーファンドラッグの優遇措置

オーファンドラッグとして指定を受けた医薬品は、厚生労働省、独立行政法人医薬品医療機器総合機構による優遇措置が受けられる。

・優先的な治療相談および優先審査の実施 医薬品の承認には国としての承認が必要であり、その承認審査は市場に重要である。
また時にはその審査に長期間必要な場合があり、ドラッグラグの原因にもなる。
したがってオーファンドラッグには他の医薬品等の審査に対して優先して承認審査が行われる。

・再審査期間の延長 医薬品開発には長期間と多くの費用が必要であるが、医薬品にも特許期限がある。
また医薬品の再審査期間中はジェネリック医薬品は承認されない。

新薬では再審査期間は通常6年であるが、オーファンドラッグとして承認された医薬品については再審査期間が最長10年まで延長される

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