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高額療養費・保険医療での医薬品の使い方 – 保険医療の仕組みと実際4

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前回までの記事の続きとなります。

高額の一部負担を救済する「高額療養費」

著しく高額の療養の給付(医療サービス)を受けると、被保険者(患者)の自己負担も多額となり、療養の給付を受けられなく等の支障が生じかねない。そこで、高額となる被保険者の一部負担金の支払いを救済するために「高額療養費」の制度がある。1ヶ月の自己負担が一定額を超えるときは、自己負担額から一定額を控除した額が保険から払い戻される。また、同一世帯で2人以上が該当する場合は、4回目から限度額が軽減される。

長期にわたり高額な医療が必要となる長期高額療養患者の場合は、毎月の自己負担限度額が原則1万円(所得額による異なる)に設定されている。
長期高額疾病として指定されているものは、

1.人工腎臓を実施している慢性腎不全
2.血漿分画製剤を投与している先天性血液凝固第VIII因子障害または第IX因子障害(いわゆる血友病)
3.抗ウイルス剤を投与ししている後天性免疫不全症候群(HIV感染を含み、厚生労働大臣の定めるもの)、である。


保険医療での医薬品の使い方にはルールがある

保険医療での医薬品使用の遵守事項は療担で規定
保険医療で遵守すべき事項は、「保険医療機関及び保険医療養担当規則」(療担)に示されている。

原則として薬価基準収載医薬品であること
使用医薬品は、「保険医は、厚生労働大臣の定める医薬品以外の薬物を患者に施用し、又は処方してはならない」と規定されている。厚生労働大臣の定める医薬品である「薬価基準収載医薬品」を使用し、薬事法の承認を受けた「効能・効果」「用法・用量」の範囲内で使用する必要がある。ただし、治験薬物の使用は例外として認められている。


患者への投薬に関する「一般的方針」

保険医療における投薬の基本原則は、療担第20条に次のように規定されている。

1.薬は、必要があると認められる場合に行う。
2.治療上1剤で足りる場合には1剤を投与し、必要があると認められる場合に2剤以上を投与する。
3.同一の投薬は、みだりに反復せず、症状の経過に応じて投薬の内容を変更する等の考慮をしなければならない。
4.投薬を行うに当たっては後発医薬品の使用を考慮するとともに、患者には後発医薬品を選択する機会を提供するなど、患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない。
5.栄養、安静、運動、職場転換その他療養上の注意を行うことにより、治療の効果をあげることができると認められる場合は、これらに関し指導を行ない、みだりに投薬してはならない。

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