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無機不純物・残留溶媒 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)9

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無機不純物

無機不純物としては、ヒ素や重金属が該当する。日本薬局方の重金属試験法では金属元素の種類は問わず、鉛換算でその量を評価していたが、ICP発光分析による複数の金属の同時分析による金属元素ごとの評価管理が可能となり、品質評価に導入されつつある。医薬品の管理では、パラジウム触媒など意図的に用いられた金属に由来するケースだけでなく、意図せずに工程に混入する重金属や無機物についても評価し、管理することが必要である。重金属の混入はそれ自体により安全性に懸念を生じるほか、原薬の安定性にも影響しうるからである。

 

残留溶媒

残留溶媒は原薬の製造や精製に用いられた溶媒であり、その種類を特定し、残存量を評価する必要がある。残留溶媒はその安全性に対するリスクから次の3種類に分類され、管理される。

・クラス1の溶媒(医薬品の製造において使用を避けるべき溶媒):ヒトにおける発がん性が知られている溶媒、ヒトにおける発がん性が強く疑われる溶媒および環境に有害な影響を及ぼす溶媒・・・ベンゼン、四塩化炭素など
・クラス2の溶媒(医薬品中の残留量を規制すべき溶媒):遺伝毒性は示さないが動物実験で発がん性を示した溶媒、神経毒性や催奇形性など発がん性以外の不可逆的な毒性を示した溶媒およびその他の重大ではあるが可逆的な毒性が疑われる溶媒・・・アセトニトリル、ヘキサンなど
・クラス3の溶媒(低毒性の溶媒):ヒトに対して低毒性と考えられる溶媒(健康上の理由からは暴露限度値の設定は必要ない)・・・酢酸、エタノールなど

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