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不純物・有機不純物 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)8

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不純物
医薬品中に含まれる不純物情報は、安全性確保のためにきわめて重要である。

不純物には有機不純物、無機不純物、残留溶媒が含まれる。有機不純物は、新原薬の製造工程中や保存中に生じるものであり、出発原料、副生成物、中間体、分解生成物、有機試薬などが相当する。残留溶媒は、原薬の合成の際に用いられる溶媒である。

 

有機不純物

有機不純物の生成および除去は、原薬開発過程で最も重要視されるところであり、個々の反応を十分に検討し、不純物の生成を最小とするプロセスを開発し、また、必要に応じて適切な精製工程を組み込まなければならない。有機不純物に関しては新原薬の合成過程あるいは保存中に実際に生成するか生成する可能性が高い不純物について評価する。不純物の種類と量は製造方法とスケールに依存するので、商業生産で用いられる製造方法で製造された医薬品の不純物のプロファイルを明らかにしておくことが必要である。また保存中に生じる可能性のある不純物を明らかにするために、原薬を強酸性条件下などに暴露し(苛酷試験)、生じる分解物をあらかじめ想定しておくことも有効である。
不純物プロファイルを十分に理解しておくことが、医薬品原薬の定量法を設定する上で必須である。医薬品の定量法は、分解生成物などの類縁物質によって妨害されない特異的な分析法である必要があるからである。
 

構造を特定し安全性を評価する

不純物の構造を特定し、またその不純物の安全性を評価し、一定のレベル以下に抑えるために許容基準を設定するなどの管理が求められる。ごく微量の不純物はリスクが低いとみなし、一定量以上存在する不純物が対象となる。医薬品規制の国際調和を取り扱うICHでは、その閾値は患者の1日最大投与量を考慮して決め、一定量以上の不純物に関して、規制当局に対する報告、構造決定、安全性の確認を求めている。
なお、ICHでは変異原性不純物に関するガイドラインが議論され、より低い閾値の管理が必要とされることが予定されている。光学活性な医薬品の場合、対掌体も不純物として評価される。

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