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温度設定の考え方・容器・包装 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)5

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温度設定の考え方

化学合成医薬品とバイオテクノロジー応用医薬品との間で試験の目的に関する本質的な違いはないが、温度設定の考え方が異なっている。安定性試験は承認審査に用いられるため、化学合成医薬品では保存条件が国際的に統一されている。

すなわち、化学合成医薬品は長期保存試験や加速試験に一般的な保存条件(長期保存試験:25℃、相対湿度60%、;加速試験:40℃、相対湿度75%)が推奨されているのに対して、バイオテクノロジー応用医薬品では保存条件を厳密に規定する必要があるため、想定する保存条件(申請する保存条件)で長期試験を実施することが必要である(一般的な保存条件は設定されていない)。
 

医薬品の安定性

医薬品の安定性は製造方法やスケールによって異なる可能性があるため、試験ロットの品質は、実生産スケールで製造されるものの品質を反映している必要がある。また、検体の容器・包装によって安定性が異なるため、包装容器は申請するものと同一か、またはそれに準ずるものである必要がある。

化学合成医薬品原薬は製剤とは異なり、リテスト期間(定められた条件の下で保存された場合に、その品質が規格内にとどまると想定される期間であり、当該原薬が製剤の製造に使用できる期間)を設定できる。この期間を超えて保存された原薬のロットを製剤の製造に使用する場合は、規格への適合性を再試験した上で使用することができる。
一方で不安定であることが知られているほとんどのバイオテクノロジー応用医薬品/生物起源由来製品の原薬に関しては、リテスト期間より有効期間を設定するほうが適切であると考えられている。
 

容器・包装

有効性や安全性を保証する品質としては「容器・包装」の品質特性も含まれる。
容器・包装の品質は2つの角度から評価する。1つ目は、医薬品を水分、光、酸素、微生物などから守り、医薬品の安定性を保証するために必要な特性が備わっているか否かということ、2つ目は、容器・包装が医薬品に悪影響を与えることがないかどうかである。キット製剤など、容器自身が注射器あるいは定量性噴霧器として機能を有する包装容器の場合には、それらの機能も別途評価すべき対象となる。

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