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安定性評価と医薬品の安定性 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)4

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安定性評価

医薬品の有効性および安全性を保障するためには、使用される期間にわたって医薬品の品質が保持される必要がある。一般的には医薬品は3年の安定性が求められ、製剤処方の工夫や保存条件の最適化の実験などを実施することにより、安定性が評価される。

医薬品の安定性は、原薬および製剤の両面から評価する必要がある。原薬の安定性評価は、その原薬が製剤の製造に用いることのできる期間を評価するためであり、おもに物理化学的特性からの評価が中心となる。また、製剤製法開発時の製剤の安定性を検討する上での重要な資料となる。一方、製剤の安定性評価は臨床現場で使用可能な期間を設定するための評価であり、物理化学的特性以外に、溶出性などの機能的な特性評価が実施される。

医薬品規制の国際調和を目的とする日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)により安定性試験ガイドラインが作成されている。製薬企業はこのガイドラインに定められた条件に従って製品を試験し、安定性を評価している。

医薬品の安定性

医薬品の安定性は、想定する貯蔵条件における長期間にわたる長期保存試験と、医薬品の化学的あるいは物理的な品質変化を効率的に検出するための加速試験により評価される。
医薬品は、輸送中や患者への処方後に通常定められた保存方法よりも厳しい条件にさらされることがある。

このような輸送中あるいは臨床現場での保存条件の短期的な逸脱の影響を評価しておくことは有用である。そのために、高温・高湿の条件で実施される加速試験の成績を評価することが重要である。
さらに加速試験よりも厳しい条件、例えば強酸性、強アルカリ性条件のもとに置き、本質的な安定性を評価し分解物の本質が調べられる。また、製剤を苛酷条件に置き、その影響を評価するためにも苛酷試験が実施される。
冷凍保存される医薬品(原薬および製剤)に課せられる安定性試験には長期保存試験が必要となる。その他にマイナス20℃以下で保存される原薬は、個別に妥当な保存条件の下で試験を実施する。

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