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有効性と安全性の基盤となる品質特性 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)3

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バイオ医薬品の品質確保のために

バイオ医薬品の品質確保のためには、製造方法の多様性、生き物であるための不確定性、有効性・安全性に影響する不純物や感染性因子の存在などについての問題を解決しなければならない。問題解決には各製造工程が重要となる。組換え体医薬品の場合、遺伝子発現構成体の構築、細胞基材の調整、細胞のバンク化、細胞培養、製品の分離/精製(目的物質/原薬)、製剤化(製剤)の工程を経て製剤化される。

品質確保のため上記には遺伝子安定性および細胞基材、ウイルス安全性、特性解析/品質規格、製品の安定性および非臨床安全性のガイドラインが定められている。iPS細胞に代表される近年のライフサイエンスの進展により見出された再生治療などに用いる細胞・組織加工製品においても、品質の確保が重要なことは言うまでもない。
 

有効性と安全性の基盤となる品質特性

すべての医薬品に共通する品質特性評価項目
解析対象となる品質特性は医薬品の本質(化学合成医薬品、高分子量タンパク質、混合物)や製造方法(化学合成、天然物抽出、遺伝子組み換え技術)の違いにより異なるとともに、品質特性の管理の手法も異なる。

化学合成医薬品では有効な解析手法も、高分子であるタンパク質医薬品には適用できないケースもあり、またバイオテクノロジー応用医薬品にはウイルス安全性など、化学合成医薬品にはない評価が必要になるからである。一方で、医薬品は大量生産される先端的工業製品であり、品質を評価する上での基本的な考え方は化学合成医薬品でもバイオテクノロジー応用医薬品でも共通である。

いずれのケースも有効性(効き目)と安全性(副作用)は研究開発ステージで臨床試験や安全性試験を通して確かめられる。生命に直結する工業製品であるが、いったん認可されると有効性がロットごとに出荷試験されることはなく、安全性も特殊な試験を除けば試験されることは通常ない。

したがって、医薬品の有効性および安全性を保証する方法は、開発時に徹底した品質評価を行い、さらに間違いのない製造プロセスを構築して、製品と製法の両面から医薬品の物質としての特性(品質)を保証する以外にない。
開発時に評価された品質項目は、製造プロセスを精密化することに役立つとともに、最終製品の品質を管理するために規格設定に際して重要な情報となる。

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