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経口液剤・注射剤・生物学的製剤・バイオテクノロジー応用医薬品 – 品質と規格(品質評価・規格設定の必要性)12

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経口液剤

経口液剤の場合は、錠剤よりも微生物汚染のリスクが高く、さらに化学的に不安定なので、微生物学的評価や安定化剤(酸化防止剤)の評価が重要である。
経口液剤には完全溶解型のタイプと懸濁型のタイプがあり、またそれぞれ用事溶解型の粉末剤(ドライシロップ)とあらかじめ溶解(懸濁)して患者に供給される製剤などさまざまな剤形がある。懸濁剤の場合は溶出性、粒子径分布、再分散性(沈降した薬剤を振盪して再分散するまでの時間)などを評価する必要がある。また粘り気の強い液剤の場合には、流動学的評価(粘度など)の評価が必要になる。

 

注射剤

静脈注射剤は吸収プロセスを経ず、全身血液中に循環するために即効性が期待でき、しかもfirst path effect(初回通過効果)を受けないという利点をもつが、厳密な無菌性が要求される。さらに安全性の観点から、エンドトキシン/発熱性物質、不溶性微粒子の評価など、多くの品質評価が必要である。
注射剤であっても、用事溶解型あるいは用事懸濁型の場合は投与単位の均一性として製剤均一性を評価しておく必要がある。ただし、凍結乾燥製剤は薬剤をいったん溶解後、バイアルに小分けしてから充填し凍結乾燥するので、各バイアル間の内容物は均一であり、質量偏差試験で評価可能である。

 

生物学的製剤およびバイオテクノロジー応用医薬品の場合

生物学的製剤(血液製剤、ワクチン、抗毒素)や、バイオテクノロジー応用医薬品(遺伝子組換え技術を利用したタンパク質製剤)では、有効成分がタンパク質であったり、ワクチンのなかには丸のままの細菌、ウイルスが有効成分であるものがある。さらに、生ワクチンの場合は生きている弱毒化された細菌、ウイルスそのものが有効成分になる。これらの品質確保のためには、低分子化学物質製剤のように物理化学的試験方法だけでは不十分で、生物学的試験(生理活性試験、酵素活性試験、抗原抗体反応を利用した試験など)を規格試験に設定する必要がある。
なお、生物学的製剤・バイロテクノロジー応用医薬品には分類されないが、近年注目されている再生医療等製品(細胞・組織製品)は、ヒトの生きた細胞・組織を用いるものでさらに品質管理が難しくなる。

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