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流エキス剤・チンキ剤の定義と特徴〜代表的な液状製剤の種類と性質2

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流エキス剤

<定義>
生薬の浸出液で、その1mL中に生薬1g中の可溶性成分を含むように製した液状の製剤。

<特徴>
通例、溶剤または保存剤としてエタノールを含む。
流エキス剤を製するのに用いた生薬の臭味がある。
主成分含量の規定のあるものは、含量を調節する。
室温でできるだけ空気との接触を避けながら抽出が行われ、その抽出液には熱が加えられないため生薬中の成分の変化が少ない。
日本薬局方では、ウワウルシ流エキス、キキョウ流エキス、コンズランゴ流エキスが収載されている。

<製法>
パーコレーション法により浸出液を得る。
侵出剤には、一般に脂肪油、苦味質を含有する生薬では濃いエタノールが、アルカロイド、オキシアントラキノン、グリコシド、サポニン含有生薬では希釈したエタノールが使用される

<試験法>
本剤は別に規定するもののほか、流エキス剤における重金属試験法に適合する必要がある。
限度は鉛(Pb)として30ppm以下とされる。

<容器、貯蔵>
気密容器を用いて、一般に沈殿が起こりやすく、高温の時期に製造したものは特にその傾向が大きいため、なるべく30℃以下で保存するのがよい。

チンキ剤

<定義>
生薬をエタノールまたはエタノールと精製水の混液で浸出して製した液状の製剤。

<特徴>
主成分の含量の規定があるものは、浸出液の一部をとり、定量し、必要に応じて侵出液または侵出剤を加えて規定の含量に調節する。
通例、溶剤または保存剤としてエタノールを含む。
主成分含量の規定のあるものは、含量を調節する。
一般に作用が強い成分を含む生薬は、生薬に対する10倍量、緩和な成分の場合は5倍量のチンキを得るように侵出剤量が規定されている。
日本薬局方では、アヘンチンキ、苦味チンキ、トウガラシチンキ、トウヒチンキ、ホミカチンキが収載されている。

<製法>
生薬を粗末または細切とし、冷侵法またはパーコレーション法を用いる。

<冷侵法>
生薬を適切な容器に入れ、全量または全量の約3/4に相当する量の侵出剤を加える。
密閉して時々かき混ぜ約5日間または可溶性成分が十分溶けるまで常温で放置した後、布ごしする。
残留物に適量の侵出剤を加えて洗い、圧搾し、浸出液、染液をあわせて全量とし、また全量の侵出剤を加えた場合には、必要に応じて減量分の侵出剤を加え全量とることができる。
約2日間放置。
上澄み液をとるか、ろ過して澄明な液とする。

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